トップ > コラム > 韓「民間認証」市場オープン…無限競争に突入

韓「民間認証」市場オープン…無限競争に突入


  • 韓「民間認証」市場オープン…無限競争に突入
  • 「民間認証」市場に参与する企業


1999年から21年のあいだ本人認証市場を独占していた「公認認証書」が廃止され、民間認証市場がうごめいている。利用者が希望する証明書を選んで使うことができるようになり、金融業界とフィンテック企業に通信社はもちろん、ネイバーやカカオなどの情報技術(IT)プラットフォーム企業までが「独自の証明書」を掲げつつ市場の先取りに乗り出した。「電子署名法改正案」は20日に国会を通過し、施行令の改正を控えている。公認認証書の影響力が小さくなり、絶対強者のいない「春秋戦国時代」が始まって、序盤の競争の結果によって民間認証市場の大きな輪郭が決まるものと思われる。

専門家らは公認認証書を代替する有力な候補として、移動通信3社の「パス(PASS)」アプリをあげている。総6000万人に達するスマートフォン加入者を引き込むことができるからだ。 4500万人のカカオトークの加入者を土台にした「カカオペイ」、利用者1000万人を突破した金融機関中心の「トス」も有力な競争候補だ。これらのなかにIT恐竜企業のネイバーが民間認証市場に本格的に参入するだろうとの見通しも提起されている。

このように民間認証市場の競争構図は大きく2つの幹に分けられる。移動通信3社・カカオ・ネイバーなどのIT事業者と、KB銀行・IBK企業銀行・サムスン火災などの金融業界だ。ユニコーンとして浮上しているフィンテック企業も、簡単認証手続きを武器に加入者を増やしている。

IT業界と金融業界が民間認証市場に先を争って飛び込むのは、認証産業が第4次産業革命のインフラのドアを開ける「鍵」と同じだからだ。

国内の電子証明書の市場規模は700億ウォン台に過ぎないが、「無住空山」になったこの市場を先取りする場合には、多ければ数百倍~数千倍の付加価値の創出が可能だろうと業界は見ている。セキュリティ業界の専門家は、「カカオやネイバーの企業価値が急成長しているのは、それらのプラットフォームの中でショッピング・金融などのほとんどのサービスを利用することができるから」とし、「電子署名の市場を先取りすると、このようなプラットフォームを構築する効果がある」と言う。

今までは証明書の使用は金融取引などで制限的だが、今後はより多くの日常業務がデジタル化して、その最初の関門は「本人認証」になるだけに、これを先取りすることが非常に重要だという説明だ。本人認証市場をつかめば手数料収入の増大とビジネスモデルの拡張という「二匹のウサギ」を捕まえることができる。急成長が予想されるブロックチェーンやセキュリティ業界との相乗効果を狙うこともできる。グローバルな多重認証市場の規模は6兆ウォン水準であり、2025年には25兆ウォンまで成長すると予想される。
  • 毎日経済_シン・チャノク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-05-27 23:24:05




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア