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古くて新しい「熊」人気…OBラガー、大熊製薬、大韓製粉

国内流通業界に「コム(熊)」旋風 

  • 古くて新しい「熊」人気…OBラガー、大熊製薬、大韓製粉
  • OBラガー


会社員のキム・ユンジンさん(32)は最近、インターネットで見慣れたデザインの缶ビールの写真を発見した。荒削りの字体で「コムムピョ(熊標)」と書かれたビールは、真っ白なクマの絵とともに妙に好奇心を刺戟した。近所のコンビニではすべて売れて在庫がなかったキムさんは、最終的に大型マートに寄って「ドゥクテム(得+アイテム)」に成功することができた。キムさんは「小麦粉商標でおなじみのコムピョがビールで再誕生したというのが興味深かった」とし、「既存の小麦ビールよりもさっぱりして、果実の香りも自然で味も満足だった」と言う。

国内の流通業界に「コム(熊)旋風」が吹いている。製粉企業のブランドとして使用されていたコム(熊)がビールと手をつなぎ、肝機能改善剤としてしられていた熊はファッション業界に進入するなど、分野を問わないコラボが盛んに行われている。

「熊」を活用した異色のマーケティングの「火花」は、2018年の夏に起こった。当時、大韓製粉は自社のロゴ「ピョコム」と字体を活用した「コムピョTシャツ」を製作した。

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  • コムピョ(熊印)小麦ビール


コムピョTシャツの「大人気」は第2・第3の熊マーケティングにつながった。大韓製粉がCJ CGVと手を握って小麦粉袋の外見の「コムピョ(熊印)ポップコーン」を出荷するやいなや消費者は再び熱狂し、その熱気のバトンは歯磨き粉、クッション、洗剤、パディングなどの製品に続いた。

「熊」はいまや流通業界のコラボレーション候補のトップに上がり、「会社員の大統領」の「ペンス」を脅かしている。コンビニCUが5月に大韓製粉と手を組んで発売した「コムピョ小麦ビール」は、ローンチしてから3日後に初わたし物量の10万個を完売した。コムピョ小麦ビールは6月末の時点で手作りビールカテゴリーで売上げ1位を記録している。小規模ブリュワリーと作った製品なので大量生産が難しく、熟成時間が別途に必要であることから発注が制限されているにもかかわらず、ひと月の販売数はすでに50万本を突破した。全国産ビールのブランドでは10位以内に入る成績表だ。

コムピョビールの成功の秘訣は断然「コム(熊)」だ。大韓製粉の白熊とコムピョ小麦粉特有のレトロな書体などをそのまま持ってきて、若い層には新鮮さを、中高年には古いものに対する郷愁を呼び起こした。大韓製粉が国内の代表小麦粉メーカーという点を生かして「国産小麦のビール」というコンセプトを採用したことも有効だった。

CU驛三店のマネージャーは、「在庫がないと毎回肩すかしをくらっていた顧客が、商品の入荷時に合わせてやってきてすべての品を独占したこともある」と言う。 CUは先月、ポップコーン、小麦ビール、ナチョスに続く「コムピョ台所洗剤」をオフライン業界初で発売した。

OBビールも「熊」から欠かせない。先月、ソウルと京畿水原市のレストラン3ヶ所と協業して「OBラガー柔らかさ研究所」をオープンしたことが代表的だ。OBラガー柔らかさ研究所は、旧OBラガーの代表キャラクターである「ララベア」を前面に出したポップアップストアだ。イベントはがき、ポスト、スタンプ積み立て、フォトゾーン、ルーレットなどのさまざまな楽しみ方が用意されている。

「熊」はファッション業界でも活発に「足跡」を残している。信元(シンウォン)社のカジュアルブランド「ジイク」は先月、テウン(大熊)製薬の「ウルサ」と手を組んで「粋な協業コレクション」を出荷した。製品はTシャツ、スリッパ、靴下で構成された。ウルサの60年の伝統が詰まったクマの形のロゴを現代的に再解釈し、製品に溶かしこんだ点が特徴だ。シンウォンはジイクとウルサのターゲットが同じだという点に注目した。ジイクは若い感性の30代の会社員、ウルサやはり疲れたサラリーマンを主なターゲットに設定し、両者のブランド間で共通点があった。

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  • ジイクXウルサ


大胆で積極的なコラボレーションによって大熊製薬側からウルサの熊イメージを、レトロな感性を込めた可愛くてカジュアルに製作した。ロゴデザインはSPCやサムリプ(三立)パンのパッケージなどニュートロデザインで注目されたチョ・インヒョク作家と大熊製薬デザインチームが一緒に製作した。

新世界は先月、「Puuvilla(プーヴィラ)」キャラクターグッズの販売、ソーシャルネットワークサービス(SNS)のアニメーション制作、店頭演出などを通じて本格的な「熊マーケティング」に乗り出した。プーヴィラは新世界百貨店が業界初の、企画から開発そしてローンチまでの全過程を直接進め、2017年にリリースした独自のキャラクターだ。想像の中の動物を象徴するフーヴィラは、子供たちと顧客に馴染みの白い白熊をモチーフに誕生した。

このように業種を問わず「クマ」キャラクターが人気を集める理由は、クマが持っている親近感と極端に偏らないイメージだ。特に流行に乗らない動物という点も重要なポイントだ。 12干支に属する動物は、自分に該当する日がくると、間違いなくさまざまなイベントやメディアに登場してすぐに消える。

ブランディングの専門家であるウェブボックスブランディング(WeboxBranding)のイ・ランジュ代表は、「クマは特定の傾向の集団を代表する偏見がなく、好き嫌いが分かれないイメージ」だとし、「政治や社会の問題が極端に駆け上がる状況で、どちらにも偏りのない快適さと情感のある感じが顧客にアピールする」と述べた。続いて同氏は「東西南北を超えて中央を意味するオバン(五方)の概念がある韓国とは情緒がよく合い、マスコット選好度が高い」と付け加えた。
  • 毎日経済_シム・サンデ記者/シム・ヒジン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-07-03 17:19:48




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