「ストより成果給を」…韓、自動車産業の変化



自動車業界の労組は毎年賃上げと福祉拡大などを主張してストライキに乗り出しているが、肝腎の現場の労働者は働いただけ補償される「成果給」を好むことが分かった。現場の労働者らはまた困難な業界事情を勘案して、最低賃金の凍結または削減が必要だという意見に相当数が同意するなど、労組執行部と異なる視点を示した。このために政府と労組は現場の労働者の声にもっと耳を傾けなければならないという指摘が出ている。

自動車産業連合会は去る28日、第4次産業発展フォーラム兼第9回自動車産業発展フォーラムで「生産力拡充および生産性向上方案の模索」をテーマに、完成車・部品メーカー130社と自動車業界の関係者637人を対象に実施した面接とオンラインアンケート調査の結果を公開した。今回のアンケートでは経営陣(6.5%)と一般管理職(52.3%)、生産技術職(20.1%)、販売営業職(10.9%)、研究職(10.2%)などのさまざまな職種の従事者が参与した。

生産技術職は「労働者の主な動機付与の要因は何か」という質問に「差別化された成果給」(32.4%)を最も多く選んだ。僅差ではあるが「雇用安定」(31.9%)や「福利厚生」(22.5%)よりも成果給を最も多くあげたことは示唆するところは少なくないという分析だ。

アンケート応答者は「賃金協約と団体協約など適切な労使交渉周期」と「来年の最低賃金引き上げ」に対しても強く乗り出すだろうという既存の通念とは異なる結果が出た。現行の労働組合法上の団体協約の有効期間が2年を超えることができないために、主要な完成車・部品メーカーの労使はまい年賃金交渉を実施し、隔年ごとに団体協約改正を論議する。これと関連し、生産技術職のあいだで労使交渉を一年ごとに行うべきと言う意見は22.2%に過ぎず、残りの77.8%は交渉サイクルを2年以上に増やすべきだという意思を示した。また2021年の最低賃金引き上げと関連しても、削減あるいは凍結しなければならないという意見が最も多い37.7%に達した。

「闘争」よりも「実利」を追求する自動車産業の現場労働者の性向は、昨年から続いたルノーサムスン自動車のストライキ事態でも明らかになったことがある。強硬路線を歩いているルノーサムスン労組の執行部は全面ストを宣言したが、翌営業日に組合員のうち66%以上が正常出勤した。当時の執行部は内部の反発でストライキの動力を喪失するやいなや、8日ぶりに全面ストを撤回して賃金団体協議のテーブルに出てきた。

資金難と販売不振で崖っぷちに追いこまれた双龍自動車は昨年、労組が先頭にたってボーナスを返上し、福祉の恩恵を縮小するなど自己救済策を出した。去る4月には自動車業界で最初に2020年賃金団体協議を妥結し、賃金を凍結して11年連続無争議の伝統を続けていった。

現場の勤労者の認識の変化にもかかわらず、闘争路線を貫いている労組執行部のために、韓国の自動車産業の労働生産性は遅れをとっている。韓国生産性本部によると、2011~2018年の韓国自動車産業の労働生産性は、経済協力開発機構(OECD)25カ国のうち10位で、1位のドイツの52.4%水準だ。チョン・マンギ自動車産業連合会会長は、「労組との協議のために市場の需要の変化にともなう生産量の調整がうまく行われず、労働者たちの動機付与のためには福利厚生よりも差別的な成果給が重要だと認識している」とし、「今後は労組執行部や政府が政策の樹立、意思決定の際に、一般的な労働者の意見を体系的に収斂する必要がある」と語った。

  • 毎日経済_パク・ユング記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-07-28 19:53:36