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[コラム] お金の奴隷が幅を利かす社会が持ちこたえる力


災害支援金の支給が決まると、まずフィッシング詐欺が積極的に行われる。
「緊急災難基金の商品券が届いた」というメッセージが表示されたり、新型コロナウイルスで運営が厳しくなった小商工人たちのために、政府が3%台の低金利で融資を支援するというメッセージを見て、うっかりクリックすると詐欺師の犠牲になる。
インターネットアドレスをクリックした瞬間、悪性アプリがインストールされ携帯電話に保存された個人情報が丸ごと流出する。

詐欺師たちには新型コロナウイルスも儲かる機会としか見えないようだ。

お金の奴隷たちはフィッシング詐欺を働く人だけだろうか?

10代の学生が親と共同でソウル江南(カンナム)の35億ウォンのマンションを購入している。以前、祖母と共同で所有していた15億ウォンのマンションを処分し、資金を調達したと堂々と申告までしたため面の皮が厚い家族だ。

ファンとの引退の約束を破り、 年会費66000ウォンを払うファンクラブの会員誘致に乗り出したパク・ユチョンの行動も厚顔無恥と言えるだろう。パク・ユチョンは虚偽告訴した女性が無罪判決を受けた際に起こした損害賠償請求で、裁判所が調停した5000万ウォンを払わなかったため、22日に監置裁判を受けた 。

パク・ユチョンは同日、ファンコミュニティの募集の時とは違ってフードスウェットにマスクをつけた姿で法廷に立った。

これを見ると、パク・ユチョンが引退を翻した理由も結局お金に帰着する。
お金の奴隷たちがたくさんいる世の中が見るに堪えない状況だ。こんな社会がどうやって維持されるのだろうか?

韓国社会が崩れない理由は、自分が持っているものを惜しみなく出す人々がいるからだ。

60年以上海女生活をし海女漁を辞めた後は、公共労働をしながら休みなく働く済州(チェジュ)の90歳のおばあさんは、「心を空っぽにして離れるつもりだ」として財産を整理し、周辺の貧しい隣人に分け与え、そのうち1億ウォンをある大学に奨学金として渡した。

一生を通じて靴やカバン、ハンドバッグを修理してきた80代の老人は、生涯集めた現金や住宅など財産12億ウォンを全南(チョンナム)大学に奨学金として寄付した。

彼が奨学金を出した全南大学は、貧しい家庭環境のため羨望の眼差しで見守っていた所だった。
成人した子供たちは、父親のこのような考えに快く同意してくれたそうだ。

このような方々が、それでもまだ生きる価値のある社会を支えてくれる礎石になってくれている。
  • Lim, Chul
  • 入力 2020-04-25 00:00:00




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