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超大型テレビ市場すくすくと成長

いまや80インチが主流に 

今年の第3四半期に入り、「コロナ19」によるペントアップ(pent up/抑圧された)需要によって、世界的にテレビの販売が回復を見せるなかで、超大型テレビ市場の成長が特に顕著になると予想された。北米・欧州などの先進国市場を中心に、70インチの製品を越えて80インチ以上のテレビ市場の成長も本格化する様子だ。

市場調査会社のオムディアによると、今年の80インチ以上の世界テレビ販売台数は105万台で、初めて100万台を超える見通しだ。これは昨年に販売された80インチ以上のテレビの数量(71万台)に比べ、約1.5倍も増加した数字だ。

今年、オムディアは80インチ以上のテレビ市場の規模を第2四半期は93万台と予想したが、この四半期間のあいだに予測を14%も上方修正したわけだ。これはテレビ消費の高級化・大型化を好む傾向にしたがって、プレミアムテレビの躍進が目立ったことによるものと思われる。

世界の超大型テレビ市場は、サムスン電子とLG電子がリードしている。プレミアム製品として通じるQLED TVとOLED TV陣営をサムスンとLGがそれぞれ主導しているからだ。 今年の70インチ以上のテレビ市場は762万台で、前年(580万台)に比べて31.3%成長すると予想される。

特に目立つのは、80インチ以上の超大型テレビ市場の成長だ。現在、この市場を主導する製品であるQLED TVを見ると、全体の販売量は2018年の1万台から今年の上半期には12万台に増え2年めに急成長している。今年の上半期の数量を基準にして、80インチ以上のテレビ市場のシェアはサムスン電子が53.9%で1位を占め、LG電子が20.8%でその後ろに続いた。サムスン電子とLG電子が市場全体の70%以上を占めている。

サムスン電子によると、国内の超大型テレビ市場でも今年に入って8月末までに、同社の75インチ以上の販売量が前年比で2倍以上に増加して、80インチ以上の製品は3倍に増えた。消費者が70インチ台のテレビはもちろん、80インチ以上を求めることも珍しくない傾向になったという評価だ。

数年前まで、業界では国内市場では新婚需要でテレビを選ぶときに、アパートのサイズに20を加えて40インチ台の製品を主に購入したが、最近では40を加えて60インチ台の製品を購入する傾向が定着したと報告している。これに加えて、70~80インチの大超大型テレビを選択するケースも多くなったという分析だ。ディスプレイメーカーの生産効率の向上で超大型パネルの価格が下落するとテレビの価格も低下し、需要の増大に起爆剤の役割を果たすだろうという期待が多い。

今年の第3四半期には、コロナ19によるペントアップ需要のおかげで、昨年の第4四半期以来で最も多い5688万3000台のテレビが販売されたものと分析された。コロナ19で家にいる「チプコク」需要が増え、また各国のコロナ支援金の拡大とテレビメーカーのマーケティング強化で販売量が増加した。地域別には、北米市場(1333万台)で世界で最も多くテレビが売れ、西ヨーロッパ(736万台)も増加傾向が著しいことが分かった。

特にサムスン電子の主導するQLED TV市場が急成長した。昨年の第3四半期の販売台数は132万7000台だったQLED TVは、今年の第3四半期には244万台で83.9%も増加した。 LG電子が主導するOLED TVも今年の第3四半期に90万4000台が販売され、昨年の第3四半期(66万6000台)よりも35.7%増加した。

業界の関係者は、「超大型テレビ製品の増加で消費者の選択の幅が広くなり、価格も低くなって大は小を兼ねる式のトレンドが急速に定着している」とし、「超大型画面に合ったコンテンツも徐々に増えており、需要は伸び続けると見られる」と説明した。
  • 毎日経済_チョン・ギョンウン記者/ファン・スンミン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-09-27 17:35:00




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