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次世代の「Kゲーム」…売上高の87%を海外で

クラフトン、スマイルゲート、パールアビス 

  • 次世代の「Kゲーム」…売上高の87%を海外で

ゲームは代表的な興行産業だ。大規模なゲーム社も期待作が失敗すると、すぐさまゆらぐことがある。逆に中小ゲーム社もグローバルなヒット作を生み出したなら、一気に跳躍することができる。国内で経験を積んでグローバル市場で急成長している中堅ゲーム会社の「K・S・P(クラフトン、スマイルゲート、パールアビス)」そのが代表だ。

まず先に成長した「3N(ネクソン、NCソフト、ネットマーブル)」はさいきん、既存の有名な知的財産権(IP)に変化することに集中すると言う批判を聞いたりもする。この間にこれらの各中堅ゲーム社は、新しい試みを続けつつ急速に成長した。たとえばクラフトン(KRAFTON)の代表的な『PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS(バトルグラウンド)』の場合、数多くのユーザーのなかでたった一人だけが勝利者となるゲームが成功できるのかという悲観論が初期には多かった。とは言え、これを飛び越えてバトルロワイヤルゲームジャンルの開拓者となることができた。パールアビス(Pearl Abyss )はすでに作成された商用ゲームエンジンを購入して使用する代わりに、直接ゲームエンジンを作成する努力の末に対策をはじめから終わりまで作り出せるゲーム社だという評を聞くことになったし、スマイルゲート(Smilegate)は中国市場で人気を得た『Cross Fire(クロスファイア―)』をドラマ化するアイデアで「ワンソース・マルチユース」戦略を成功させた。

これらの各企業は今年の上半期だけで1兆3898億ウォンほどの海外売上げを「合作」した。これに力づけられて、昨年に40億ドル(約4兆7000億ウォン)を初めて突破したゲームの輸出額は、5兆ウォンの高地を狙うことができるようになった。韓国ゲーム業界の構図に地殻変動が起こることがありうるという声まで出ている。実際に最近、企業公開(IPO)を準備して大きな関心を集めているクラフトンは、今年の上半期の営業利益だけを見ればネクソンに続いて国内2位を占めた。上半期の売上げと営業利益はそれぞれ8872億ウォンと5137億ウォンで、前年比でそれぞれ194%と395%も増加しており、次世代走者らしい姿を見せてくれたという評価だ。年間営業利益1兆ウォンを見据え、最近に上場したカカオゲームズ以上の企業価値を狙っている。海外売上げ(8324億ウォン)が占める割合はなんと93.8%に達し、既存のゲーム会社を圧倒する輸出の先兵の役割まで果たしている。

『バトルグラウンド』のPC版とコンソール版の販売数は今年上半期の時点で7000万枚を超え、昨年の携帯電話のダウンロード数もすでに6億件を突破した。クラフトンのチャン・ビョンギュ理事会議長とキム・チャンハン代表の意志が「バトルグラウンド神話」の原動力としてあげられる。パプチ(PUBG)社代表からクラフトンの全体首長になったキム代表も就任し、「創造経営を通じて第2・第3の『バトルグラウンド』を開発し、世界が認める名門企業への跳躍」を強調した。

スマイルゲートもグローバルゲーム社へと急速に変身している。スマイルゲートは今年、「グローバルIP名門企業への跳躍」をスローガンに掲げ、中国でだけでなく米国や欧州などの海外市場を開拓している。スマイルゲートが2008年に中国でローンチしたオンライン一人称シューティングゲーム(FPS)『クロスファイア』を素材にした約36回のドラマ『穿越火线』はテンセントビデオで大きな人気を呼んでいる。『穿越火线』は中国の「1020世代」を虜にし、累積視聴はさいきん17億回を超えた。スマイルゲートはマイクロソフトとともにクロスファイアのIPを基盤にした初のコンソールゲームも準備中だ。さいきん自社のまた別の代表ゲームである『LOST ARK(ロストアーク)』を日本に出荷したことに続き、来年には世界最大のゲームストリーミングプラットフォームの「Twitch(トゥイッチ)」を運営するアマゾンゲームズとともに米国・欧州にも進出する。スマイルゲートは仏ユビソフト(Ubisoft)などのグローバルなゲーム社出身の開発者らを中心に、去る7月にスペインのバルセロナに初の海外開発スタジオを開設した。ゲーム業界の関係者は「スマイルゲートの子会社であるスマイルゲートRPGが上場準備に突入したことも海外進出と関連がある」と語った。

『Black Desert(黒い砂漠)』でよく知られているパールアビス(Pearl Abyss)もまた、技術力に大きな自信を見せている。最近、創立10周年を迎えたパールアビスは『黒い砂漠』発売5年めで累積売上げ2兆ウォンを突破した。チョン・ギョンイン代表が経営を担って、創業者のキム・デイル議長が依然として開発に関与しているパールアビスは、ゲームエンジンを自社開発し、どのプラットホームでも拡張が可能なようにゲームを制作する優れた開発組織だと言う評価を得ている。『黒い砂漠』に安住せず新作の『Shadow Arena(シャドウアリーナ)』を公開し、また別の新作『CRIMSON DESER(赤い砂漠)』『dokev(トッケビ)』『Plan 8(プラン8)』も開発している。これまではカカオゲームズをはじめとする他社にパブリッシングを任せてきたが、2016年から直接サービスを増やしている。ゲームという本質に集中して、国内外のすべてを攻略するという自信を見せている。
  • 毎日経済_イム・ヨンシン記者/イ・ヨンイク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-10-05 23:18:50




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