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韓国の大学院をめざす中国・ベトナム留学生


  • 韓国の大学院をめざす中国・ベトナム留学生

中国で学部を卒業した中国人留学生のAさんは、今年の上半期からソウルのある私立大学で修士課程を履修している。 Aさんは「大学卒業者が多くなり、今の中国では学士号だけで良い仕事を取るのが難しくなった」とし、「労働市場での競争力を備えるために、韓国の大学院に留学した」と話した。

国内の大学を訪れる外国人留学生の種類が最近急激に変化していることが分かった。中国人留学生は大学・専門大学で学士号課程を履修しようとする需要は現象したことに対し、大学院修士・博士課程履修者は年間で二桁増加を続けている。

3日、韓国教育開発院の教育統計サービス「高等教育機関外国人留学生の現状」資料によると、今年4月の時点で国内の各大学に在学する中国出身の修士・博士留学生は1万9827人で、前年比で3437人(21%)増加した。2016年の修士・博士課程の中国人留学生が1万436人だったことと比較すると、4年のあいだに規模が1.9倍大きくなった。

国内の大学で中国人の修士・博士留学生が増加している主な理由としては、中国の就職市場での求職競争が過熱しているという点があげられる。学部卒業者があふれながら、いまの中国では修士号さえ「基本素養」のように考えられているという説明だ。大学院入学の需要は大きくなったが、中国の大学院定員は限定されており、入学回数でさえ制限があるほどに競争が激しい。中国でまかなえない大学院の入学需要を、隣接国である韓国が一部吸収しているわけだ。

ソウルのある私立大学の国際部処の関係者は、「大学院留学市場で英語圏の大学は依然として韓国より優位にあるが、英語圏の大学院は入学・卒業の敷居が比較的高い」とし、「THE世界大学ランキングなど世界の大学評価で韓国の大学ランキングが中・上位圏に布陣しているという点が、中国人留学生に魅力要素として作用している」と説明した。

一方、国内の大学の学士課程に在籍する中国人留学生は3万7698人で、前年比で344人(1%)減少した。中国人留学生は学部留学生全体(在外同胞を除く)のうち51%で、依然として最大の割合を占めているが、増加傾向はすでに3年前に止まった。

中国人学部留学生数の前年比増加率は、2017年の18%でピークに達した後は2018年17%、2019年4%、今年-1%と減少傾向に入った。

このような減少傾向は、大学関係者はすでに予見された現象だと口をそろえた。ある大学関係者は、「中国人学部留学生の増加は2017年のTHAAD(サード)葛藤以降に停滞しはじめた」とし、「英語圏の大学が中国人学部生を誘致するために合格基準を下げる現象までが重なって、国内の大学は中国人留学生の誘致で困難に直面している」と語る。

今年4月の時点で語学研修や交換学生などのコースに参加した中国人留学生は6785人で、1年間で6682人(50%)減少した。これはコロナ19の影響に直撃されたものと分析される。

ソウルに所在する私立大学の国際部長のB教授は、「大学の財政状況が厳しくなり、近年は中国人留学生への依存度が高まった」とし、「中国人留学生が本格的に減少始めて以後、大学レベルでどのように対応するかで選択肢に悩んでいる」とした。

一部では来年から中国の学部・コース留学生が大幅に増えるあもしれないという見通しも出ている。韓中人材開発院のカン・ジン理事は、「最近は米国・日本が中国人留学生の入国を制限するという発表を出したし、コロナ19状況のためにカナダや豪州・欧州に所在する大学への留学も難しくなった」とし、「韓国の大学への留学需要が来年は大幅に増加するだろう」と説明した。

一方、中国人学部留学生の割合が徐々に低くなることと反対に、地方の大学を中心にベトナム人留学生数が大幅に増えていることが分かった。今年の4月、大学・専門大学の学士課程に在学中のベトナム人留学生は1万6007人で、前年の1万335人に比べて5672人(54%)増加した。特に大邱の短大は昨年はベトナム人留学生が295人在籍したが今年は1462人で、1年で396%増加した。
  • 毎日経済_ムン・グァンミン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-11-03 19:58:25




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