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年初、1040ウォンに進むか…輸出企業「超非常」


  • 年初、1040ウォンに進むか…輸出企業「超非常」
  • 3日、ソウル外国為替市場でドル当たりのウォンは前日の終値1100.8ウォンよりも3.8ウォン上がった1097.0ウォンで取り引きを終えた。対ドルでウォンが1000ウォン台に進入したのは2年6ヶ月ぶりだ。この日、ソウル市中区乙支路のハナ銀行本店の偽造・変造対応センターで従業員がドルを整理している。 [写真=イ・チュンウ記者]


3日、ドル=ウォンの値が1097.0ウォンに上がって1100ウォンという「ビッグフィギュア(大桁)」が壊れた。米国の刺激策とコロナ19のワクチン期待で危険資産を好む心理が強くなって、ドルの供給物量があふれながら、外国為替当局が設定したと知られる1100ウォン台の防衛が崩壊した。外国為替当局の介入は、しかし市場の流れを防ぐには力不足だったわけだ。専門家らは特別なドル高の要因がなく、来年上半期にはドル=ウォンは1040ウォン線まで上がることがありうると予想した。これによってドルで代金を受ける輸出業者の経営環境に赤信号が灯った。

この日の外国為替市場では、域外の投資家が大量の売り注文を出してウォンの上昇傾向を導いた。ある銀行のディーラは「域外で売り物量が出てきたが、物量を消化するには重みがあった」とし、「需給要因でウォンの上昇にも影響を及ぼした」と語った。続いて「1100ウォン台は当局の意志が込められているレベルだ、実需があるのでウォンが上昇するしかなかった」と付け加えた。

対外的にはリスク資産を好む心理が大きくなった影響が、ウォン高(ドル安)の要因としてあげられる。ナンシー・ペロシ米下院議長(民主党)とチャック・シューマー上院民主党院内代表は1日(現地時間)、両党議員が提示した9080億ドル規模の浮揚策の施行案を土台に交渉すると発表した。またジェローム・パウエル米連邦準備制度(Fed)議長は、コロナ19のリスクが完全に消えるまで低金利を維持すると述べた。市中にばらまかれたドルの流動性をしばらく維持するという意味だ。これはドル安の要因だ。

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英国でコロナ19ワクチンを最初に承認したことも、リスク資産を好む心理に影響を及ぼした。英国政府は前日、米国の製薬会社ファイザー社と独バイオエンテックが開発したコロナ19ワクチンの使用を承認した。

対内的にはグローバル投資家が韓国などのアジア市場に押し寄せている。外国人はSKハイニックス、サムスン電子などの半導体株を中心に買い越しを続けている。ペク・ソクヒョン新韓銀行エコノミストは「基本的にドル安が敷かれているうえに、韓国の輸出指標の改善と外国人の半導体投資などでウォン資産の再評価局面が続いている」と分析した。

外国為替当局も特定のレベルを守るため、さらにウォンの乱高下や偏り現象を防ぐために力点を置くように見える。

ウォン高が続いて輸出企業には緊急事態になった。まず目の前に迫った年末決算で、ウォン換算の売上高と営業利益が減少する。営業利益率が高くない伝統製造業は、急激に上昇したウォンによる衝撃は大きい。ある輸出企業の関係者は、「現場で見る臨界点はドル=1100ウォン台」だとし、「年末決算も決算だが、来年の実績と経営計画に支障が生じるか心配している」と述べた。今年を越えて来年の経営計画全般に支障が生じるという意味である。

先月、韓国貿易協会が昨年の輸出実績50万ドル以上の801社のメンバーを対象に調査を実施した結果、このうちの26.7%が来年の経営環境に影響を与えるイシューについての質問に為替レートの変動をあげた。これらの来年の事業計画の為替レートは平均ドル=1140ウォンで、ウォンがドル=1100ウォン台を上回ることを予想して事業計画を立てたところは回答企業のうちの9.2%に過ぎない。特に回答企業のうちの54.7%は、ウォンが10%をこえて強気を示しても商品単価の調整は不可能だと回答しており、採算性の悪化が懸念される状況だ。
  • 毎日経済_ハン・ウラム記者/イ・セハ記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2020-12-03 18:01:16




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