解説 | 喫茶店の変遷は、韓国社会の流れとも同じだ。 1960年代、ソウル明洞(ミョンドン)にあったカルチェタバン(喝采茶房)には芸術家たちには知的な充満感を与えていたところで、明洞の4大名所の一つだった。1970年代には、音楽タバンが大学生や若い社会人に憩いの場を提供し、プロボクシングのチャンピオン戦が行われるたびに熱狂していたところだった。 「ピョルタバン(星茶房)」と呼ばれるスターバックス(Starbucks)は、韓国の青年たちの新しい文化コードだ。1999年、新村の梨花女子大学の前にオープンしたスターバックスは、それまでのコーヒーショップとは明らかに区別された。カラフルで広々とした店舗、価格が高価ないろいろな種類のコーヒーで差別化されただけではない。外国人と会話を交わす韓国の大学生、コーヒー一杯を飲みながら、本を読む女子学生、スターバックスのロゴが刻まれたテイクアウトのカップを持って出てくる若い会社員の姿は、新しいイメージだった。 スターバックスを出入りする女性がテンジャンニョ(単語帳参照)の象徴のように感じられていた時もあったほどだ。 スターバックスがピョルタバン(星茶房)と呼ばれる理由は簡単だ。 Starを韓国語に翻訳して読んだだけだ。同様に、コーヒービーン(The Coffee Bean&Tea Leaf)は、コンタバン(豆茶房)、またはイッタバン(葉茶房)、豆葉茶房と呼ばれる。コーヒービーン自らが独自の広告で自らを豆茶房と呼ぶほどだ。 女性にはビョルタバン(星茶房)の人気が高いが、コーヒービーンの場合、喫煙席が広くて快適なため、喫煙者には豆茶房のほうが人気が高い。参考までに星茶房には、喫煙席がない。 |