解説 | ハングル発音:シンスジョンサオプ 意味:将来、主力事業になりうる事業のこと、漢字では新樹種事業 解説:シンスジョン(新樹種)とは、文字通り新しい種類の木という意味だ。シンスジョンサオプ(新樹種事業)とは、今までになかった新しいビジネスを意味する。今では存在していなかったり、微弱だが、企業の未来を担うことのできる事業が新樹種事業に該当する。 現在、世界的なヒット商品を持っていても、その商品のみに依存する場合、将来の保証を受けるのは難しい。このため、企業は一歩先を進んで、新しい分野に進出することを望んでいる。企業の未来を担う新しいアイテムがない場合は、企業の成長は限界に直面する可能性がある。 サムスングループの場合、2010年5月に太陽電池、自動車用電池、発光ダイオード(LED)、バイオ製薬、医療機器の5つを新樹種事業に選定した。サムスンは2020年までに、これらの新樹種事業に継続的な投資を続けていく方針だが、新しい木が実を結ぶのかについては、現在の状態では未知数だ。 新樹種事業は事業の多角化のひとつと見ることもできるが、事業の多角化が未来を開く万能の鍵ではないからだ。 サムスンの新樹種事業のうち、業界で注目されている分野は、医療機器とバイオ製薬だ。サムスンがまだ経験したことのない事業分野であることが理由だ。 サムスン電子は、医療関連の会社のうち、歯科医院用のレントゲン診断装置専門メーカー「レイ」の株式を売却し、合併を目前にしていた関連会社は法人分離を検討し、業界ではサムスン電子が医療機器およびバイオ事業を整理するのか、事業ポートフォリオを再編するかに、意見が分かれた。 新樹種事業は国家経済的な次元からも必要だ。先祖が残してくれた歴史的建造物で観光客を誘致して樹液を吸っていたギリシャが、新しい産業の扉を開くことを怠った事例は、新樹種事業の重要性を教えてくれる。 |