解説 | ハングル:뚜벅이족 ハングル発音:トゥボギジョク 解説: 彼らがトゥボギ族かだって?とんでもない。紳士に腹を立てた貴婦人がもっとはやくと催促しているようだが、暖かさとロマンがぎっしり詰まっている。 大学のキャンパスもロマンに染まっている所だ。そうでなければならない所だ。しかし、大学を卒業しても働き口が保証されない現実に、学生の人生はロマンとは程遠くなる。 就職に役立つという各種の書籍を手当たり次第に探し、むなしく図書館から出てきた学生の後ろには、桜が満開で夕方の夕焼けの空に雲が流れている。学生の目にはこのような情緒は入ってこない。学生は轟音を出す車の音に顔を向ける。一台のスポーツカーが風のように通り過ぎる。細身の女子大生を乗せたオレンジ族の車だ。キャンパスが与えるロマンは彼らのためにあるかのようだ。 遠くなっていく車を目で追いながら、学生はトゥボクトゥボク(こつこつ)と歩く自分の足音を聞く。「僕なんて、どうせトゥボギ族なんだ」。自分の将来が不透明だと感じる学生は、自嘲の混ざった言葉をつぶやく。 オレンジ族が活気を見せていた1990年代、ほとんどの若者は2本の足で歩きながらデートを楽しんでいた。 |