コクーンジョク(コクーン族):코쿤족

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解説 ハングル:코쿤족

ハングル発音:コクーンジョク

解説:2007年、韓国のテレビ局、MBCで2か月間放映され人気だった「コーヒープリンス1号店」というドラマがあります。最高視聴率は29.9%を記録し、初回が放映された後、日本と台湾、香港などアジアの多くの国に輸出されたドラマです。男装の女性と財閥2世の愛の物語です。

家庭の事情で金銭的に余裕のない24歳の女主人公コ・ウンチャンが財閥2世のチェ・ハンギョルが運営するカフェに就職します。男性従業員のみを募集していたため男装をして働くことになります。ハンギョルは従兄弟のチェ・ハンソンの恋人である画家ハン・ユジュを片思いしていました。ユジュを忘れることができなかったハンギョルは自分も知らない間にウンチャンに心を奪われ、同性を愛する自分の気持ちに戸惑います。ウンチャンもハンギョルを胸に抱いていましたが仕事を失うことを恐れて女性であるという事実を明らかにすることはできませんでした。最終的にはウンチャンが女であるという事実が明らかになり二人は幸せな日々を過ごしますが、親の反対により愛を成すことができず、2年間別れて過ごすことになります。ウンチャンがバリスタの勉強をした後、二人は愛を確認して再会するという内容です。

このドラマで主人公たちが住んでいる家が視聴者たちの注目を集めました。ハンギョルは最新式のワンルーム、従兄弟ハンソンは庭付きの邸宅、ユジュはアトリエを兼ねたコンクリートの家。家の大きさや形は異なりますが、みんな一人で住んでいて家を単なる住居以上に考えているという共通点があります。ハンギョルはレゴとブロックで飾られた部屋の中で癒しを求め、ユジュは家の中で絵を描いて寂しさを癒します。ハンソンも心が乱れたときは、家に備えた楽器と音楽機器で平常心を保ちました。

このような点で、彼らは皆、自分だけの巣に身を隠したコクーン族(코쿤족)です。

コクーン族はCocoon(繭)という言葉に由来する用語で、家やサイバースペースにおいて一人ですべてのことを解決しようとするひとり族です。外部に出て行く代わりに、自分が育ててきたスペースで快適さと癒しを見つけます。 かといって、外の世界と完全に断絶された生活をする人ではありません。仕事をする時には優れた業務能力を発揮し、安定した収入源もあります。コクーンという用語を使用した米国のマーケティングの専門家フェイス・ポップコーンはコクーンを「不確実な社会と断絶保護を受けようとする欲望を解消する空間」という意味で使用しましたが、韓国では「不確実な世界を生きるためにエネルギーを補充する場所」という意味が濃くなっています。このような意味からすれば、一つの事に没頭している「おたく」や社会活動に参加せずに部屋に閉じこもっている「ひきこもり」とは違いがあります。

コクーン族の内、サイバースペースで癒しを求める人は、サイバーコクーン族、オフィスを自分だけの空間に整え家ではなく会社で過ごそうとする人をオフィスコクーン族と呼びます。
  • Lim, Chul
  • 入力 2014-08-04 15:00:00

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