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LG化学「夢の新素材」CNT攻略…麗水2工場が商業運転


    LG化学(LG Chem)はバッテリーの核心素材である「カーボンナノチューブ(CNT/Carbon Nanotube)」工場の増設を完了し、グローバルな市場攻略に速度を出す。

    LG化学は14日、麗水CNT第2工場の1200トン増設工事を終えて商業運転に入ったと明らかにした。今回の増設のための投資額は約650億ウォンで、昨年4月に発表した後の1年ぶりに本格的な商業運転が開始された。これによってLG化学は既存の500トンとで計1700トンのCNT生産能力を確保することになった。

    「CNT(カーボンナノチューブ)」は電気と熱伝導率が銅やダイヤモンドと同じであり、強度は鉄鋼の100倍に達する次世代の新素材だ。

    現在は」バッテリーや半導体、自動車部品などの最尖端産業の核心素材として使われる。 LG化学の工場で生産するカーボンナノチューブはLGエネルギーソリューション(LG Energy Solution)をはじめ、国内外のさまざまな企業に供給される予定であり、今回の増設は世界的に急増するバッテリー需要に積極的に対応するという次元だ。

    バッテリーでカーボンナノチューブ素材が注目される理由は、陽極導電材の用途に使わるためだ。陽極導電材とは電気・電子の流れを助ける素材で、リチウムイオン電池の添加剤として使われる。これはニッケル・コバルト・マンガンなどで構成された陽極材のリチウムイオンの伝導度を高め、充放電の効率を増加させる役割を果たす。

    カーボンナノチューブを陽極導電材として使用すると、既存のカーボンブラックに比べ導電率が約10%以上高くなることから、導電材の使用量を30%まで削減することができる。導電材を減らすぶんだけ陽極材を投入することができ、バッテリーの容量と寿命を延ばすところにも有効だ。

    LG化学は増設過程で独自技術を適用した、世界最大規模の流動層反応器も開発した。全工程の自動化を通じた安定した品質管理と、工程の革新で従来との比較で電力使用量を30%削減できるという点も長所だ。

    特に核心的な技術である触媒は独自技術基盤のコバルト系触媒を使用して、バッテリーの品質に影響を与えることがありうる異物含有量を下げた。 LG化学は2011年にCNT独自技術の開発のための研究開発に本格的に着手して以来、現在までに計280件の関連特許を保有している。

    LG化学は年内に第3工場の増設に着手し、カーボンナノチューブ市場の攻略に積極的に乗り出す予定だ。グローバルなカーボンナノチューブの需要は昨年の5000トン規模から、2024年には2万トン規模に拡大されるなど、年平均で40%以上の高成長が予告される。

    LG化学は半導体プロセスのトレイ、自動車用静電塗装の外装材、高圧ケーブル、建築用高強度コンクリートなどにCNT市場を積極的に開拓する計画だ。LG化学石油化学事業部のノ・グンネ本部長は、「カーボンナノチューブはバッテリー素材の他にもさまざまな用途で市場拡大の可能性が大きい事業であり、グローバル市場を先導していく」と語った。
  • 毎日経済 | イ・ユンジェ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2021-04-14 17:15:19