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ポスコ浦項製鉄所、浸水被害で50年ぶりに稼動中断

  • 台風「ヒンナムノ―」がもたらした記録的な豪雨によりポスコ浦項(ポハン)製鉄所が50年ぶりに工場稼動を中断した。製鉄所の核心設備である高炉(溶鉱炉)は浸水被害に遭わなかったが、工場稼動に必須な発電・送電・配電施設が泥水に浸かり生産ラインを完全に復旧するには1か月以上かかるのではと憂慮されている。

    ポスコによると、浦項製鉄所にある高炉3基は前日からすべて稼動中断(休風)状態に入り圧延・熱延など全体工程が止まった。「休風」は高温・高圧の熱風供給を止め、溶銑生産を一時的に中断することを指す。休風が可能な期間は5日余りで、復旧作業が遅れてこの期間を超えれば高炉再稼動のために莫大な費用がかかる可能性がある。

    浦項製鉄所の全工程が止まったのは1973年に銑鉄を生産し始めて以来初めてのことだ。

    大雨による浸水被害は熱延生産ラインに集中した。地上4~5階の高さで生産する製鋼とは異なり、熱延ラインは地上1階以下の低層に位置し被害が大きかった。全体工程を調整する中核装備である設備自動制御装置(PLC)も浸水被害を受けたという。

    ある金属労組ポスコ支会の関係者は「コンピュータのように精密な装置であるPLCは緊急に修理したとしても100%復旧させることは難しい」とし「地下施設まで押し寄せてきた土砂を全て取り除くには相当な時間がかかると見られる」と説明した。

    ポスコグループの持株会社であるポスコホールディングスは同日午前、公示を通じて前日水害を受けた浦項製鉄所の早期正常化に向けて努力すると明らかにした。

    ポスコホールディングスは「製鉄所の核心設備である高炉3基は被害がなかったが休風中であり、電気供給回復時に正常稼動予定」とし「浸水被害に遭った熱延ラインなど製品生産工程の復旧時点は未定だが供給支障最小化のために努力する」と明らかにした。 続けて「浦項製鉄所生産スラブの一部を光陽(クァンヤン)製鉄所に切り替え加工する計画」と付け加えた。

    最悪の場合、浦項製鉄所が再び正常稼動するまでに1か月以上かかる可能性もあるという見通しも出ている。発電・送配電施設が浸水被害を直接受けたためだ。ポスコは製鉄所の大部分の電力を自家発電を通じて充当している。現在の構造上、浦項製鉄所が韓国電力の電気を引いて製鉄所を再び正常稼動するには限界があるという話だ。

    浦項製鉄所の稼動中断による被害額は天文学的に増えかねない。今回稼動が中断された浦項製鉄所の昨年の売上規模は約18兆5000億ウォンに達する。これを一日単位で単純計算すれば、稼動中断にともなう売上損失は1日に約500億ウォンであるわけだ。
  • 毎日経済 | ムン・グァンミン記者 | 入力 2022-09-07 11:04:41