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紙巻き型電子タバコの税率、一般タバコの90%に

  • 「アイコス(iQos)」や「グロー(glo)」など、紙巻型電子タバコの個別消費税率がけっきょく上がる。これによって、これらの製品の消費者価格が来年から引き上げされる可能性を排除できなくなった。

    20日、国会企画財政委員会は企画財政部の国政監査を進めるなかで、紙巻き型電子タバコに対する個別消費税率を一般のタバコに比べて90%に上方修正する個別消費税法改正案を審議・議決した。企画財政委員会を通過した個別消費税法改正案は、本会議を経て来年1月1日に発効する。

    政府は当初、紙巻き型電子タバコは一般のタバコと類似しているという理由から、これらの個別消費税率を同一に合わせようとした。企画財政委員会は政府の意見を受け入れて8月22日に租税小委員会を開き、紙巻き型電子タバコの個別消費税をひと箱当たり126ウォンから594ウォンに上げることにした。以後は28日の全体会議に上程し、31日の本会議で処理する計画だった。

    しかし、フィリップモリスの「IQOS(アイコス)」はひと箱当たり4300ウォンで売られているが、「個別消費税が上がれば消費者価格も上がるのではないか」という懸念の声が出た。 「政府が庶民の財布をさらいとるもの」だという「庶民増税」の主張が大きくなり、決定が延期された。

    アイコスのような紙巻き型電子タバコは、蒸して水蒸気を吸入する新種のタバコだ。火をつけて燃やす方法で煙を吸入する、これまでのタバコとは異なる。「アイコスは燃焼にともなう発がん性物質などが排出されず、健康にはそれほど有害ではない」という評価を足場にして消費者の呼応を得た。

    ところが一般のタバコと同様に税金を課そうとするやいなや、「課税体系が企業や製品の革新についていけない状況から、異なる進歩した製品を過去の尺度で規制して、結果的に国の蔵だけを太らせようとする」という批判が起こった。けっきょく8月31日の企画財政委員会全体会議の当日、異例的に急ブレーキがかかった。与・野の議員らの意見が分かれ、趙慶泰(チョ・ギョンテ)委員長を中心に再考しようという雰囲気が形成された。ふつう租税小委員会で合意した法案は、経済企画委員会全体会議はもちろん、本会議でも意見の相違なく通過させるのが慣例だがこれをくつがえした。

    政府は急速に市場シェアを上げているこれらの製品に対する課税の空白を憂慮し、税率を少し下げても法案を通過させることが望ましいという立場だった。政府は、一般的なタバコの80%(約475ウォン)で個別消費税を決めようという折衷案を出したが、与・野党の合意を導出できなかった。けっきょく趙慶泰委員長の折衷案として、先月28日に10%ポイントさらに税率を上げて、通常タバコの個別消費税の90%で決めようという意見が出された。与・野4党の幹事は12日、これに合意した。

    市場を先行獲得したフィリップモリス側は国会のこのような決定に、「アイコスの消費者価格の上昇は避けられなくなった」とし、「引き上げ幅はまだ決めていない」と話した。こうしたなかで、KT&Gは自社の紙巻き型電子タバコ「リル(lil)」の消費者価格をひと箱当たり4000ウォンに策定し、近いうち発売することが伝えられた。外資系企業が値上げ圧力を受けるなか、紙巻き型電子タバコの市場争奪戦はいっそう激しく展開されると予想される。
  • 毎日経済 プ・ジャンウォン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2017-10-20 22:37:41