記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
数字経済 > 総合

「転覆事故」…船員4人、劇的生還まで

    • 米国海洋警備隊は9日(現地時間)、米国南東の海岸で転覆した自動車運搬船「ゴールデンレイ号」から韓国人船員4人を救助する姿をツイッターで公開した。この日、船体にうがった穴から救助された韓国人船員1人が、救助隊員の助けを受けて移動している。 写真出処=米沿岸警備隊のTwitterからキャプチャ



    8日午前(現地時間)、米国東部のジョージアの海岸で現代グロービス所属の自動車運搬船「ゴールデンレイ号」が転覆する大事故が発生したが、米国沿岸警備隊(USCG)は傾いた船、船内火災、急峻な天候など容易でない救助環境を突破して、乗船していた24人を全員救助という朗報を次の日に伝えた。

    沿岸警備隊は事故発生の41時間後の9日午後5時58分ごろ、ツイッターに「沿岸警備隊と救助隊員がゴールデンレイ号の最後の船員を無事救出した。すべての船員の所在が確認された」と明らかにした。

    8日午前1時40分頃、米国人水先案内人の操縦でジョージア州のブランズウィック湾の内港から外港に移動していたゴールデンレイ号の船体が、ブランズウィック港から12.6キロメートル離れた海上(水深11メートル)で左舷に大きく傾いた。

    午前2時頃、沿岸警備隊はグリーン郡の隊員からゴールデンレイ号が転覆したという通知を受けてすぐに救助人材を送った。しかし傾いた船体にさらに悪いことに火災まで発生し、炎と煙がいっぱいになると救助隊員が船内の奥深くに進入できず、最終的に4人の韓国人船員は救助されなかった。 8日午前までは行方不明になった韓国人4人の行方はもちろん、生死までが不透明な状況だった。

    事故発生約12時間が経過した時点である昼1時30分頃、技術的な理由から救助作業を中断したと発表した。船体火災を鎮火し、船舶固定化作業を終えて救助隊員の安全を確保した後になって船内進入が可能だと沿岸警備隊が明らかにするや、4人の韓国人船員の救助の見通しは暗いものとなった。

    8日午後6時13分頃、船の中で生存する乗組員が船体を叩いて生存信号を送るやいなや、低迷した救助活動が再び活気を帯び始めた。チャールストン沿岸警備隊のジョン・リード大佐はフォックスニュースとのインタビューで、「船体内部で誰かが船体を叩く音を聞いた。これは本当に救助チームに動機を与えた」とし、「船員が生存していることを知ることになり、すべてが変わった」と述べた。

    救助作業は日が明けしだい、すぐに再開された。沿岸警備隊はこの日午前7時からヘリコプターなど、救助人力を順番に現場に投入した。救助隊員は船を固定する作業を終えて、化学専門チームを投入して船舶の状況を点検した。救助隊はまず船員が孤立した場所であると推定されたエンジンルームに接近を試みた。ここで叩く音がしたからだ。沿岸警備隊は左舷に転倒した船舶下部の船体を切り離す作業に突入した。

    沿岸警備隊は9日午前10時54分頃、ツイッターに「救助要員がゴールデンレイ号の中にいる乗組員と接触した」と、船員の生存事実を初めて公式に確認した。続いて午後12時46分(韓国時間10日午前1時46分)には追加のツイートを上げて、「ゴールデンレイ号のすべての乗組員4人が生存していることを確認した」と明らかにした。事故発生後35時間が経過した時点だった。救助作業の過程でも20~30分間隔で生存信号がやりとりされた。

    船体内部への進入は容易ではなかった。複雑な設備構造と防水扉などが進入をさえぎるからだ。韓国人船員との意思疎通にも問題があった。当時は暑く湿気の多い天候のため、船体内部の温度は50度にまで上昇した。

    リード大佐はこの日のブリーフィングで、救助チームがまず3インチ(7.62㎝)の穴をあけて船員に飲料水や食べ物を提供したと発表した。穴の深さは2~3フィート(60~120㎝)に達した。また、穴から新鮮な外気を船体内部に注入した。

    午後3時頃、4人のうち2人を救助したという外信報道が出た。船員4人すべてが船舶の船尾側のプロペラシャフトルームに孤立していたことが分かった。再び、約20分後には第三の船員救助のニュースが続いた。 3人の乗組員はすべて同じ場所に留まっていた。 3人の乗組員はエンジン管制室の強化ガラスの後ろに、残りの1人の船員がいると伝えた。結局、午後6時頃に最後の1人の船員が救助された。最後の船員はほかの3人とは離れていて、新鮮な水や食料を得ることができなかった。事故が発生して二日(48時間)と7時間を控えた時点だった。

    一瀉千里で行われた救助作業のおかげで、ややもすると大惨事につながるところだったゴールデンレイ号転倒事故は「全員無事生還」というハッピーエンドを迎えた。リード大佐はブリーフィングで、先に救助された乗組員3人は近くの病院に運ばれて、比較的良好な状態だと伝えた。事故原因について、沿岸警備隊は具体的な内容は話すことができないとし、「継続調査する」とだけ語った。
  • 毎日経済_キム・ヂェグァン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2019-09-10 21:59:28