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「コロナ」で「ペイ」…オンライン簡単決済30%増

  • 「コロナ19」で「アンタクト(untact/非対面)」文化が広がり、金融界でも「非対面の強者」であるfintech(フィンテック)とデジタル金融サービスが浮上している。アンタクトは物やサービスを購入しながらも、他の人との接触を最小限にする方法を意味する。レストランに行く代わりに配達で注文を行い、店に直接行かずにオンラインで商品を購入する現象だ。

    • 増加するカード基盤の簡単決済サービス


    3日の金融業界によると、最近は簡単決済サービスである各種の「ペイ」業者が、コロナ19のためにオンライン決済が大幅に増えたことで恩恵を得ている。人々が外出の代わりに自宅で生活必需品や食品などを購入し、これらのサービスを利用するケースが増えたためだ。

    あるオンライン決済会社の関係者は、「通常は2・3月は前年よりも取引き額が15~20%増加するが、先月には30%近く増えた」とし、「ペイを利用した決済額もいっしょに増加した」と説明した。簡単決済とはクレジットカード情報をスマートフォンに保存しておき、指紋などの生体認証やパスワードの入力などで決済する方式だ。簡単決済会社の決済額のうちで90%以上はカードを利用したものだ。カード情報を入力する従来の方式よりも簡単になり、2030世代を中心にオンライン決済時に多く利用する。

    • オンライン決済の推移


    実際、オンラインカード決済額はコロナ19事態以後は大幅に増加している。新韓・サムスン・KB国民・現代・BC・ロッテ・ウリ・ハナなど8社の専業カード会社によると、3月の第2週までのオンラインカード決済の割合は28%を記録したが、これは2月の24.2%よりも3.8%ポイント増加した数字だ。

    コロナ19が拡散傾向に進入した今年2月にはオンラインクレジットカード決済額は9兆4625億ウォンに、前年同月(7兆473億ウォン)に比べて34.3%増加した。一方、同じ期間のオフラインクレジットカード決済額は30兆1570億ウォンで、前年同月の30兆1901億ウォンから0.1%の増加にとどまった。

    業界ではオンラインカード決済額の半分ほどが簡単決済を通じたものと見ている。あるカード会社の関係者は、「カード会社によって異なるが、昨年末時点でのオンラインカード決済額のうちで40~60%はカカオペイやネイバーペイなどの簡単決済会社を利用した取引き」だと述べた。

    簡単決済会社ではコロナ19という「危機」を「機会」にできる状況だ。ネイバーやカカオなどは電子支払い決済代行業者(PG:Payment Gateway)としても登録されており、決済額が増えるほど、オンライン加盟店から受け取る手数料が多くなる。 PG業者はオンライン決済時の電子決済を代行して手数料を受けとる。韓国銀行によると昨年のカードベースの簡単決済サービスの一日平均利用件数は602万件で、前年よりも56.6%増加した。

    コロナ19で被害を受けた小商工人と自営業者などに対する支援と関連しても、「フィンテック役割論」が提起されている。

    現在までコロナ19対応策として、政府が出した金融支援は低金利の新規融資と既存の融資返済猶予などに力点をふっている。ただしコロナ19で「社会的距離」を置くなどの非対面取引を誘導している状況であり、銀行の店舗などの密閉された空間に長時間待機して対面取引をすることに対する懸念も存在する。また、大多数の小商工人はすでに融資を持っているので、新規融資を受けることにプレッシャーを感じることがある。借金を借金でまかなう構造だからだ。

    韓国銀行によると自営業全体の融資額は670兆ウォンに達する。特に年間所得が3000万ウォン以下の低所得自営業者の融資のうちで、貯蓄銀行や与信専門金融会社・消費者金融などの高金利融資の割合が12.4%だ。

    • 「サニジャロ」


    伝統的な金融とは異なり、非対面を基盤にしたフィンテックは、この問題を最小限に抑えることができる。代表的には、既存の高金利の融資を低金利に乗り換えることができるように乗り換え融資を「仲介」するプラットフォーム「サニジャロ」などの革新的サービスが代案として浮上している。

    現在、フィンテック企業のフィノテック社が試験運用中にある「サニジャロ」は、金融委員会指定代理人サービスに指定されたことがある。現在、ウリ銀行とIBK企業銀行などと協力してサービスを完成させているところだ。

    コロナ19はこれまでオフラインにこだわっていた高齢者の消費者も、非対面に慣れるようにするきっかけになった。金融業界の関係者は、「既存の消費習慣は簡単に変更することは難しいが、コロナ19によってフィンテックや非対面サービスに慣れていない年齢層が自然にデジタル金融に触れるようになった」と説明した。
  • 毎日経済_キム・ガンレ記者/イ・セヒ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-04-03 21:16:11