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韓、精油各社「反転ならず」…第2四半期も赤字

    • 各精油社の第2四半期営業利益(左)と精油マージンの推移(右)


    精油業界の業績不振が第2四半期にも続くという懸念は現実になった。

    ■ 期待外れた反発

    国内精油会社の中で一番最初に第2四半期の業績を発表したエスオイル(S-Oil)は、第1四半期に続き第2四半期にも赤字を免れなかった。「コロナ19」の拡散による石油製品の需要不振と、国際原油価格の急落がまだ影響を及ぼしていることが分かった。ただし精油業界はエスオイルの赤字規模が第1四半期との比較で大幅に減少しただけに、第3四半期の業績回復に対する可能性を確認したことに慰労を見出している。

    エスオイルは24日、第2四半期の連結で売上高3兆4518億ウォンと営業損失1643億ウォンを記録したと公示した。前年同期比での売上げは44.8%減少し、営業損失は905億ウォンから拡大した。第1四半期に1兆73億ウォンに達する大規模な営業損失を出したことと比べると、第2四半期の赤字幅は大幅に減少した。エスオイルは「積極的な販売活動で石油製品の販売量は第1四半期との比で6%増の6910万バレルを記録したが、原油価格の下落で製品価格が低くなり、売上高は前四半期比で33.6%減少した」と説明した。

    第1四半期のエスオイルは、国際原油価格の急落によって在庫関連で損失7210億ウォンが発生し、1兆73億ウォンという創業以来の最悪の赤字を記録した。第2四半期には国際原油価格がやや反発し、在庫関連の損失が大きく減った1700億ウォンと集計された。 エスオイルの関係者は、「需要が減少した航空燃料の代わりに消費が上昇し、軽油の生産などを増やす方向で実績改善に乗り出した」とし、「石油化学・潤滑油部門が第1四半期に続き黒字を維持し、赤字幅を大幅に減らした」と説明した。

    国内精油4社のうち第2四半期の業績発表の一番打者として乗り出したエスオイルの発表に、業界では「反転はなかった」という反応が出ている。

    精油業界では4月に20ドル台まで落ちた国際原油価格が5月(30ドル)と6月(40ドル台)に回復し、第2四半期は黒字転換するのではないかという期待感も一部にあった。第1四半期に精油4社で4兆ウォンを超える赤字を記録したのには、国際原油価格の急落による在庫関連損失が決定的な影響を及ぼした。逆に、国際原油価格が上がれば、在庫関連で「利益」が発生する。国内精油会社が産油国から原油を出荷して製品として生産するまで一ヶ月ほどかかり、この期間に国際原油価格が上がれば、石油会社は原油導入価格よりも高い値で石油製品を販売することができるからだ。

    ■ 低調な精製マージン

    しかし「コロナ19」の世界的な蔓延にともなう石油製品の消費不振と、中国の物量攻勢が「精製マージン」を落として精油会社の足首をつかんだ。精製マージンとは、ガソリン・軽油などの石油製品価格から原油価格と輸送・運用コストなどを差し引いた値で、精油業界の収益を計る重要な指標とされるが、4月から7月まで月平均でマイナスを記録している。業界では精製マージンの損益分岐点をバレル4ドル台と見ているだけに、売れば売るほど損害が続いたわけだ。

    年間ベースでの精製マージンが1ドル上がると、精油4社は約1兆ウォン規模の利益が発生する。しかし国際原油価格が1ドル上昇して生じる利益は650億ウォンほどだ。精製マージンが精油会社の実績に寄与するレベルは、国際原油価格よりも20倍ほど大きいわけだ。業界関係者は、「国際原油価格よりも精製マージンが早く回復してこそ、精油4社の業績回復を期待することができる」と説明した。

    大韓石油協会の関係者は、「いちばん最初にコロナ19から抜け出した中国が、第2四半期に入って製油所の稼働率を高めつつ市場に物量があふれた」とし、「需要が萎縮した状況で供給が増えたことから精製マージンが大きく落ちて、国内精油会社の業績回復に悪影響を及ぼした」と語る。

    証券業界では第2四半期にSKイノベーションとGSカルテックスがそれぞれ3000億ウォンで、現代オイルバンクが700億ウォンの赤字を出すものと見ている。赤字の規模は計7000億ウォンで、第1四半期の4兆ウォンよりは減少するとみられる。

    精油業界は慎重に第3四半期の需要回復にともなう業績改善を期待している。去る3月に底を打ったガソリンと軽油の消費量は、4月以降は少しずつ復活しているからだ。大韓石油協会の関係者は「現在、世界的にコロナ19が広がっていても、経済を維持しようとする政策基調が現れている」とし、「石油消費が第1四半期のように大幅に減少して萎縮する恐れは低い状況」だと分析した。しかし「コロナ19による不確実性は依然として存在するだけでなく、下半期に中国の石油会社が精製工場の稼働率をどれほど上げるかを見守らなければならない」と語った。
  • 毎日経済_ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-07-24 17:54:17