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サムスン電子「平沢2ライン稼動」…EUV DRAM量産

世界最大の半導体生産ライン 


    サムスン電子が30兆ウォン以上の大規模な資金を投資する平沢第2ラインは着工から2年7ヶ月ぶりに次世代DRAM製品の量産を開始し、本格的な稼動に突入した。サムスン電子は現在構築中の次世代NAND型フラッシュメモリとファウンドリ(半導体受託生産)ラインも来年下半期に順次稼働して、平沢2ラインを先進複合生産ラインとして運営し、半導体「超格差」のための重要な拠点として育てるという戦略だ。

    李在鎔(イ・ヂェヨン)サムスン電子副会長は協力会社への支援と産学協力を通じ、国内の半導体の生態系を育てつつ圧倒的なメモリ1位を維持し、2030年には非メモリでもグローバル1位に上がるという「Kチップ時代」の青写真を提示したことがあるが、平沢2ラインの稼動を契機に、このような戦略にさらに速度がつくものと予想される。

    サムスン電子は30日、平沢2ラインで業界初の極紫外線(EUV)工程を採用した第3世代の10ナノ級(1z)LPDDR5モバイルDRAMを量産すると発表した。今回出荷された16Gb(ギガビット)LPDDR5モバイルDRAMは、メモリの量産製品としては初めてEUV工程が適用された製品で、歴代で最大の容量と最高の速度を同時に実現した第3世代の10ナノLPDDR5製品だと同社は説明した。

    今回の製品は既存のフラッグシップスマートフォンに搭載された12GbモバイルDRAとの比較で16%高速な動作速度を実現した。 16Gb DRAMチップで構成した16GB(ギガバイト)製品を基準に、1秒当たり5GBの容量のフルHD級の映画約10本に相当する51.2GBを処理することができる速度だ。

    特に16Gb LPDDR5モバイルDRAMを活用すれば、チップ8個で16GBパッケージ製品を構成することができることから、12Gbチップ8個と8Gbチップ4個で16GBパッケージを構成する必要があった従来の製品よりも製品の厚さを30%も削減できる。これは次世代のスマートフォンやフォルダブルフォンなど、部品がますます増加するモバイル機器の設計をさらに円滑にするところに大きな利点をもたらす。

    システム半導体はすでに5ナノメートル以下の超マイクロプロセスで生産されているが、DRAMはシステム半導体よりも構造がはるかに複雑であるため、10ナノ級での微細化競争が繰り広げられている。業界では第1世代の10ナノ級(1x)から第3世代10ナノ級(1z)DRAMまでは既存のプロセスで生産が可能だが、来年下半期に量産が期待される第4世代の10ナノ級(1a)DRAM製品からはEUV工程を使わなくては生産が不可能だと見ている。

    業界では今回のEUV DRAMの量産は、李副会長などの最高幹部の技術リーダーシップが目に見える成果を出したものという分析が出ている。李副会長は今年6月、サムスン電子華城事業所に所在する半導体研究所を訪問した席で、「未来の技術をどのようにすあやく自分たちのものにするかによって生存がかかっている」と語るなど、技術の先取りの重要性を継続して強調してきた。

    サムスン電子平沢2ラインは2018年1月に着工して構築中の、延べ面積12万8900平方メートル(サッカー場16面相当)に至る世界最大の半導体生産ラインだ。 2018年8月に発表した「180兆ウォン投資・4万人雇用」計画の一環として、サムスン電子はコロナ19と米・中対立などの不確実性が加重されている悪条件の中でも「将来のための投資を止めてはならない」という李副会長の意志に基づいて新規投資と雇用を続けている。平沢2ラインの構築で直接雇用4000人を含め、計4万人に達する雇用創出効果が期待される。

    平沢2ラインはEUV DRAMの量産を開始して、次世代のV NAND型とファウンドリラインまで備える先進複合生産ラインとして、サムスンの半導体「超格差」の前進基地の役割を果たすことになる。サムスン電子は今年5月、平沢2ラインにEUV基盤の超マイクロプロセスの需要に対応するためにEUVファウンドリの生産ラインを着工し、6月には次世代NAND型フラッシュメモリの需要拡大に備えてV NAND型フラッシュメモリの生産ラインも着工した。両方のラインのすべてが来年の下半期から本格稼動される。
  • 毎日経済_チョン・ギョンウン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-08-30 18:10:02