記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
ニュース > 政治

「町内4番打者」ムン・ジェイン大統領の野球愛

  • クイズを一つ。全国高校野球大会優勝を24回も獲得した「野球の名門」慶南高出身の「町内4番打者」として知られたほどの野球狂。また、大学在学中には学年対抗野球大会の主将で、優勝まで成し遂げた。誰だろうか?

    まさに10日から任期を開始した文在寅(ムン・ヂェイン)第19代大統領がその主人公だ。

    因縁であれ関心からであれ、ムン大統領の野球愛は歴代大統領と比較すると流行の言葉で「歴代級」だ。野球ファンはムン大統領を「ヤトン(野球大統領)」と呼ぶほどの期待感を示している。

    先に説明したように、ムン大統領は「野球の名門」慶南中・慶南高出身だ。もちろん直接選手として活躍したわけではないが、自ら「町内4番打者」と言うほどに野球を楽しんだ。

    先の18代大統領選挙に出馬した当時、ハンファのキム・ソングン監督が高陽ワンダーズの指揮棒を握った頃に彼を訪ねて行ったこともあった。ムン大統領の打撃を見たキム監督が、「下半身に力がない」と指摘したエピソードは有名だ。

    プロ野球の歴史と共にあったこともある。当代の最高投手だった故チェ・ドンウォンが1988年にプロ野球選手協議会結成を主導したとき、法律諮問を担当した人物がまさにムン大統領だ。その縁でチェ・ドンウォンは後日、盧武鉉大統領が釜山地域の国会議員選挙に出馬しときに選挙運動を助けた。さらには直接、広域議員選挙に出馬までした。

    ところで、ムン大統領は野球が大好きだ。過去形ではない。現在進行形だ。ムン大統領は今回の大統領選挙の選挙運動にも野球を組み合わせて人気を集めた。若者の好みを確実に攻略することができた。

    まず若年層の投票を促すためのイベントとして、ムン大統領のホームページに投票の督励や事前投票の認証ショットを上げて、応援する球団を選択するイベントで話題を集めた。投票認証1位のチームに行って始球するという公約のかかった今回のイベントの1位はKIAタイガースが獲った。

    「野球選挙運動」。去る4月22日が圧巻だ。釜山の遊説が野球場に変わった。現役時代ロッテの「ちゃっかりや」パク・チョンテが演壇に上がって力を加え、続けてムン大統領がロッテジャイアンツのユニホームを着た。ここで終わりではない。 「野都(野球の都)」釜山の社稷(サヂク)野球場でしか見ることのできない赤いごみ収集袋をムン大統領がさかさまに頭にかぶるやいなや、市民3万人がサヂク球場の熱い応援熱気を再現した。

    ムン大統領はプロ野球のための公約も掲げた。彼は昌原(チャンウォン)を訪問した席で、「昌原にメジャーリーグに劣らない球場を市民にプレゼントする」と約束した。

    もちろんムン大統領の野球愛を知る野球人たちも選挙運動に力を合わせた。

    ヘテタイガースの伝説キム・ウンヨン大韓ソフトボール協会会長、キム・ソンハン前監督が遊説現場に乗り出したて支持し、ロッテジャイアンツのチアリーダー パク・キリャン氏はこの選挙戦の期間中、ムン候補の支持を宣言した後に最後の遊説時にダンスを披露した。

    ムン大統領は先立って、公約を通じて生活体育の拡大を強調しながらも、野球場を例にあげて人目を引いた。ムン大統領は「生活体育の現実はあまりにも不足している。社会人野球団が2万チームなのに、全国の野球場は359ヶ所に過ぎない」と語った。野球場設立の規制緩和などを期待してみるに値する理由だ。

    野球のための特別な愛情を示すムン大統領だけに、当然スポーツ界の期待感も高まっている。スポーツ界を荒廃させた「チェスンシルゲート」の出発点は、まさに「乗馬選手」チョン・ユラ氏の梨花女子大不正入学だったからだ。

    ムン大統領は4月9日に行われた2017年体育大会に参加した席で、「すべての国民が楽しむスポーツ福祉国家を作る」と述べている。また、体育団体の自律性の強化と体育特技者制度の全面改編の意志を表わした。

    これとあわせて、ムン大統領の「最初の国際的なスポーツイベント」になる「2018平昌冬季オリンピック」の成功裏の開催に対する期待感も高まっている。

    現在、平昌冬季オリンピックは「チェスンシル事態」の暴風で政府予算の削減、公企業スポンサー全無、国民的無関心という悪材料にみまわれた。幸いなことにムン大統領はこれを意識して、大統領選挙期間に「平昌オリンピックを新政府の国政の第1課題として選定し、すべての支援を尽くす」との意志を示した。

    イ・フィボム平昌組織委員長は、「1988年ソウルオリンピックと2002年ワールドカップが国民を一つに団結させたように、2018平昌冬季オリンピックが良い機会になるだろう」とし、「平昌冬季オリンピックは大統領就任後に迎えることになる、最大規模の国際行事だ。これで私たちは再び団結し、新しいリーダーシップの下で必ず成功した平昌冬季オリンピックになると信じている」と語った。
  • 毎日経済_チョ・ヒョソン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2017-05-10 17:40:38