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韓・日の外交気流、変わるか…外相に河野太郎

    支持率の急落で苦戦中の安倍晋三首相は3日、内閣改造と与党の主要党役員の人選を行った。 2014年に始まった第3次安倍内閣の第3次改造内閣の主な目的は、20%台にまで落ちた「支持率回復」だ。このことから、安倍首相と敵対的な関係であったり、角を立てたアウトサイダーも包容する内容の内閣改造を断行した。

    安倍首相はこの日、「反省することは反省しつつ心機一転して成果を出し、国民の信頼を得るつもり」だとし、「新しい陣容で安定した基盤を構築しただけに、政策をさらに強く推進したい」と述べた。

    しかし改造内閣の評価はあまり肯定的ではない。実際、今回の内閣改造で改造そのものよりも「ポスト安倍」に関心が集まっているという、日本のマスメディアの評価が出ている。この日に行われた内閣改造では、19人の閣僚のうち14人(職責変更2人を含む)が変わった。しかし、麻生太郎副総理と菅義偉官房長官などの主要ポストは留任した。主要大臣の中で交替が行われたのは、自民党に復帰を強く希望した岸田文雄前外相ていどだ。新たに内閣に入閣した14人の中でも行政経験のない者は6人に過ぎない。日本のメディアは「安定した政府運営が可能な人物をそろえたが、回転ドア人事という批判をさけることは難しい」と指摘した。

    破格の人物がいないため、全体の閣僚の70%以上が変わる内閣改造もかかわらず、むしろ視線が集まっているのは自民党政調会長に復帰した岸田前外相の今後の動きだ。

    岸田・新政調会長は「ポスト安倍」の有力候補の一人だ。安倍首相と性向が合わないが、自分の対抗馬として浮上するのを防ぐために、4年以上も外相として起用しているという話が出るほどだ。岸田政調会長は党内の主要補職を引き受けたことがないという弱点を超え、来年は党代表選挙への道を開いた。

    安倍首相の立場では念願事業の一つである改憲と関連し、岸田政調会長の支援を受けることにしたのではないかという解釈も出ている。岸田政調会長は派閥の立場から改憲に公然と反対してきたが、党内の主要補職を引き受けることになると、派閥よりも党の立場にしたがうだろうという評価だ。岸田派を4人も内閣に布陣させたのも、そのための前哨作業とみられる。

    新しい内閣で最も目を引く人物は総務相になった野田聖子前郵政相と、外相になった河野太郎前行政改革相だ。

    自民党の代表的女性政治家である野田総務相は2012年末、第2次安倍内閣の発足時から党内の主要補職のひとつである総務会長などを務めた。しかし、2015年の自民党代表選挙で安倍首相に敵対するとして出馬の意思をのぞかせるなど、安倍首相とは一定の距離を維持してきた人物だ。最近までアベノミクスを批判し、来年も自民党代表選挙に出馬する意志を公然と表わしたこともある。帝国ホテルで社会生活を始めた野田総務相は、当時会社の後輩らにトイレ掃除の重要性を強調し、便器の水を飲んだことで知られる「猟奇議員」という別名を得ることもした。

    特に日本と隣接する韓国と中国などでは、新しい外相の任命に注目している。慰安婦強制動員を認めた「河野談話」を発表した河野洋平前官房長官の息子である河野太郎が、今回の新しい外相に起用されたためだ。

    日本経済新聞や時事通信など日本のマスメディアは、河野外相の任命について「韓国・中国との関係改善に乗り出しそうとする意志」だと解釈している。河野外相は日本の政界では代表的な親韓派政治家である父親の河野前官房長官の影響を受けたうえ、議員として活動した当時、補佐官として韓国人であるイ・ソングォン前ハンナラ党議員を採用した事実が知られて日本の右翼の攻撃を受けたこともある。

    河野外相は、日本の首相が靖国神社に参拝することに否定的な見解を強調するなど、自民党内では穏健派の政治家としてあげられる。また、韓・日の議員外交組織である日韓議員連盟でも活動した。

    日本の新しい外相のこのような背景と経歴で見たときに、今後の日・韓関係の改善の余地がありそうに見えるが、そんな観測は時期尚早だという指摘もある。特に父親とは異なり、息子の河野太郎氏は慰安婦などの歴史問題に対する意見表明に消極的だったということも出ている。

    一方、入閣リストに含まれていなかったが、石破茂前防衛相の動きも関心事だ。石破前防衛相は内閣改造前から「首相と合う人が大臣になるだろう」とし、入閣のオファーが来ても拒絶するという意志を表明してきた。
  • 每日經濟_東京=チョン・ウク特派員 / 毎日経済_ソウル=パク・デウィ記者 | 入力 2017-08-04 08:37:44