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「LNG確保大乱」韓国を襲う…アジア市場、一日で40%以上急騰


    欧州と中国に発する購入増加に火がついた液化天然ガス(LNG)の価格高騰は、最終的にアジアを襲った。アジア市場でのLNG価格は一日で40%以上急騰し、市場に「パニックバイング(恐怖によるパニック的購入)」がふくらんだ。

    6日(現地時間)の世界的なエネルギー市場調査会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)のグローバルプラッツ(S&P Global Platts)によると、この日に日本と韓国に輸入されるLNGの11月の船積分の現物価格が前日よりも1MMBtu(熱量単位)当たり42%急騰した56.33ドルを記録した。これは韓国と日本などの北東アジア地域のLNG価格の指標であり、この日の急騰はS&Pグローバルプラッツがこの指標を作成した以来で最大の上昇幅だとロイター通信およびブルームバーグが報じた。

    ケネス・フーS&PグローバルプラッツアジアLNG価格責任者は、「欧州のガス価格の高騰がアジア・太平洋地域のLNG価格に上昇圧力をかけている」とし、「貿易企業がアジアの供給物量を確保するために入札価格を高めてベーティングした」と説明した。

    今年の冬の寒波による需要急増や欧州におけるガス価格の持続的上昇を懸念し、最近はアジアのLNG輸入業者が物量確保に全力で乗り出したという傍証だ。

    世界的にLNGの最大需要先は日本であり、2位と3位も中国と韓国などのアジア諸国だ。 LNGは石炭よりも温室効果ガスを低く排出することから、アジアの国では着実に産業・電力部門の燃料源として脚光を浴びた。ところが今年に入って欧州連合(EU)が炭素排出削減目標をいっそう強化したことで、これまでの石炭燃料から天然ガスへのエネルギー需要を切り替える動きが速くなった。

    国内の産業界も異常なLNG価格の高騰に緊張する姿だ。エネルギー大乱の波紋が、コスト競争力を落とすことがありうるからだ。発電・産業用燃料としてLNGを使用している企業は、世界的な炭素中立(カーボンニュートラル)の目標に合わせてLNGの使用を増やし続ける傾向にある。 LNG価格の高騰が政府の電気料金のさらなる引き上げにつながる場合、中小企業に直撃することもあるかもしれない。
  • 毎日経済 | イ・ユンジェ記者/イ・ジェチョル記者/キム・ドクシク記者 | 入力 2021-10-07 21:18:17