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SK、大規模な役員人事を断行…北米専任組織も新設


    SKグループは2日、SK(株)とSKイノベーションなどの成果を出した主力系列会社の代表に対し、昇進・留任人事を通じて安定を図った。またSKハイニックスとSK E&Sなど、米国事業の割合の高い主力関係会社は北米専任組織を新設し、各社の最高経営者(CEO)らにこれを総括する新たな役割を付与した。

    SKグループは理事会中心の経営を拡大するために、各社の理事会が代表取締役の評価と報償および組織改編などを決定する役員人事を初めて実施した。

    SK(株)などの主要系列社はこの日、総133人に対する役員人事を断行した。 2020年の109人と2021年の103人などに比べ、今年は新規役員の数はさらに拡大した。新規役員は半導体、バッテリー、バイオなど、いわゆる未来成長産業分野で67%が輩出された。

    SKグループはこの日、張東鉉(チャン・ドンヒョン)SK(株)社長と金俊(キム・ジュン)SKイノベーション総括社長を副会長に昇進させて、主力系列会社の「副会長CEO」体制を完成した。今年の副会長昇進人事を通じて、SKグループは昨年のSKハイニックスとSKテレコムに続きSK(株)とSKイノベーションにも副会長CEOを置くことになった。

    チャン・ドンヒョンSK(株)副会長は今年、尖端素材とグリーンやバイオ、デジタルなどを4大核心事業に定め、「投資専門会社」への本格的な転換を宣言した。チャン副会長はこれらの事業への投資にスピードを上げて、SK(株)の企業価値を引き上げることに注力すると予想される。投資専門性を強化するために、SK(株)は尖端素材とデジタル投資センター内に「テック」と「グローバル」担当組織も新設した。チャン副会長は今年3月のファイナンシャルストーリー説明会を通じて、SK(株)を2025年に時価総額140兆ウォン規模の企業に育てるという目標を明らかにした。

    キム・ジュンSKイノベーション副会長の昇進にも、ファイナンシャルストーリーに対する成果が裏付けられたという分析だ。キム副会長は今年の上半期、LGエネルギーソリューションとの訴訟を合意で仕上げ、すぐさま海外市場の拡大に飛び込んだ。これは米フォードと合弁法人の設立につながり、米国の電気自動車市場を攻略する基盤を整えた。キム副会長はこれまでの石油・化学中心のSKイノベーションのポートフォリオを、バッテリー・分離膜などに転換することに成功したという評価も受ける。これからもSKイノベーションの未来の有望事業を発掘することに集中するものと見られる。

    SKイノベーションが歴代で最大規模の総33人の新任役員を選任したなかで、バッテリー事業部門のSKオン(SK on)は今月中に別個の組織改編と役員人事を断行することが分かった。こうしたなかで、SKグループの内外では崔泰源(チェ・テウォン)会長の弟である崔再源(チェ・ヂェウォン)首席副会長がSKオンの事業を総括するとだろうという展望が出てきて耳目を集めている。現在、池東燮(チ・ドンソプ)代表がSKオンを率いている状況で、チェ首席副会長との役割分担に関心が集まっている。

    チェ首席副会長は2014年、系列会社のファンド出資金465億ウォンを先物・オプション投資に使い込んだ容疑などで、懲役3年6ヶ月の刑を宣告された。 2016年7月に仮釈放で出所したが、「特定経済犯罪加重処罰などに関する法律」によって就業制限5年を適用された。この期間、SK(株)とSK E&Sの未登記役員だったチェ首席副会長は、先月に就職制限年限が解かれて、SKグループの経営復帰が有力だと予想された。

    SKグループは今年の人事を通じて「北米事業強化」の基調が明確になった。半導体とエネルギーなど米国事業の割合が大きい関係各社がいっせいに北米組織を新設し、主要CEOにこれを総括するミッションを任せた。これまでのCEOの役割を維持しながら、北米事業総括という新たな役割が加わったわけだ。財界では今回の人事を通じてチェ会長が最近強調した「グローバルストーリー」に対する本格的な実行が行われると見ている。

    李錫熙(イ・ソッキ)SKハイニックス代表取締役社長は、SKハイニックスの北米事業を強化・拡大する組織である「米州事業」を総括する。米州事業の傘下に米州R&D組織も新設する。米インテルのNAND事業買収に対する最後の仕上げを行っているSKハイニックスは、米州事業を通じて「インサイドアメリカ(Inside America)」戦略を遂行する。これはNAND事業の競争力を強化し、世界有数の情報通信技術(ICT)企業とのパートナーシップをさらに強固に構築するという計画だ。

    今回、SKハイニックスは安全開発製造総括と事業総括を新設し、クァク・ノジョン社長とノ・ジョンウォン社長をそれぞれ選任するなど組織も拡大した。 SKハイニックスは朴正浩(パク・チョンホ)副会長とイ・ソッキ社長がそれぞれ代表体制を維持するなかで、クァク・ノジョン社長とノ・ジョンウォン社長、チン・ギョウォン社長、キム・ドンソプ社長など計4人の社長を置くことになった。

    ユ・ジョンジュンSK E&S副会長はSK E&Sの米国子会社であるPassKey(パスキー)を率いる。 SK E&Sはグローバルなエネルギー市場への進出拡大とともに、米国でのエネルギーソリューション事業の競争力を高めるための布石として先月末にパスキー法人を設立した。

    銅箔事業で注目されているSKCはこの日、パク・ウォンチョルSKスペックス追求協議会新規事業チーム長(副社長)を新しい代表(社長)に選任した。パク代表は2018年からSKスペックス追求協議会で海外事業を担当し、ベトナムのマサン(Masan Group)とビングループ(Vingroup)への投資などを主導した。 1959年生まれでSKグループ関係社のCEOの中では最高齢であるイ・ワンジェSKC社長は、新任代表に経営ノウハウを支援する役割を担う。イ・ワンジェ社長は銅箔とハイパフォーマンスコンピューティング用のガラス基板など、SKCの新事業を主導した。このほかにイ・ジェホンSKネクシリス経営支援総括はSKネクシリス社長に、チェ・ギュナムSKスペックス追求協議会副社長は社長にそれぞれ昇進した。
  • 毎日経済 | イ・ユンジェ記者/パク・ユング記者 | 入力 2021-12-02 17:48:16