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韓国の製薬会社で「オープンイノベーション」ブーム 海外バイオ企業との協力拡大

  • JW中外製薬が13日、米国3大ベンチャーキャピタル(VC)であるアーチ・ベンチャー・パートナーズとパートナーシップ契約を締結した。韓国の製薬会社が米国バイオ・ヘルスケア専門VCと基礎研究(ディスカバリー段階)分野でオープンイノベーションのために手を取り合ったのはこれが初めてだ。中外製薬は病院、研究機関を中心にオープンイノベーションの対象を探していた他の製薬会社とは異なり、今年イリアスバイオロジクスなど韓国のバイオ企業と続々と契約を結び共同研究を強化している。

    韓国の製薬会社が国内に安住せず海外バイオテック企業や研究機関、VCなどと手を組む事例が増えている。海外の優秀な研究陣と協業して新薬開発の機会を先取りできるうえ、グローバル市場進出にも有利だという判断が作用したものだ。25日、ある製薬業界の関係者は「株式投資を通じて技術を買ってくる資本と技術の出会い、互いに技術を結合してシナジー効果を出す共同研究などオープンイノベーション方式が多様化する傾向」と伝えた。

    政府レベルでも関連支援が増えている。6月には韓国保健産業振興院が開所した韓国バイオ革新センターが米国ボストンのケンドール・スクエアにあるケンブリッジ・イノベーションセンター(CIC)に新しく入居した。米国9地域にあるCICには、世界各国の7500社余りの企業が入居し多様なオープンイノベーション活動を行っている。韓国の製薬会社ではGC緑十字、大熊製薬、柳韓USA、韓美薬品などが入居している。

    実際に韓国の製薬会社のグローバルオープンイノベーション事例は着実に増えている。中外製薬が2018年シンガポール科学技術庁と各種抗がん剤に対する共同研究協約を結んだのに続き、今月アーチ・ベンチャー・パートナーズとR&Dパートナー探索を進めたり、大熊製薬は昨年米Alloplexと共同投資を断行して抗がん免疫治療剤の開発ペースを上げている。GC緑十字も昨年、米スペラゲンとコハク酸セミアルデヒド脱水素酵素(SSADH)欠損症治療薬の共同開発に乗り出した。

    グローバルオープンイノベーションを強化するため海外法人を設立しようとする動きもうかがえる。日東製薬は、グローバルオープンイノベーションに特化した日東USA革新センター(IUIC)の設立を推進している。柳韓洋行は2019年、柳韓香港を設立しオープンイノベーション協力対象企業と研究所を物色している。
  • 毎日経済 | キム・シギュン記者 | 入力 2022-07-25 17:46:49