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ボトックス注射は体内に広がる…副作用は大丈夫なのか?

頻繁な注射は治療目的使用時に効果が下がることも 

    最近、米国ウィスコンシン大学研究陣が「ボトックス」として知られる「ボツリヌス毒素(BTX)」について、毒素が体内の別の部位に拡散する可能性があるという研究結果を発表し、ボトックスの副作用に対する関心が高まっている。

    専門家たちは、大衆的に施術されている「美容ボトックス」はとても少量であるため心配しなくても良いと診断する。ソウル大学ソ・グイル皮膚科教授は「ボトックスを注射すれば、神経にくっついて筋肉麻痺作用を起こす原理だが、この中で半分以上が血流に乗り流されるため、体内に拡散されることは事実だ。しかしng(ナノグラム)レベルの微量であるため、他の部位に広がったとしても問題にならない」と説明した。

    また治療目的で高容量を使用する筋肉緊張疾患患者には、周辺筋肉に影響を与える副作用が発生する場合があるが、頻度は高くないものと分かった。サムスンソウル病院が平均10年間この病院の神経外科にて治療用ボトックス注射を受けた113人の半側顔面痙攣(Hemigesichtskrampf)患者を対象に調査した結果、4ヶ月間効果が持続し、患者満足度も高かった。

    サムスンソウル病院のユン・ジニョン神経外科教授は「長期的注射治療後、顔面非対称など副作用を訴えた患者は4.4%だった」とし「ボトックス治療は比較的安全であり、注射部位と関連した副作用がほとんどであるため、体内副作用は大きく憂慮しなくても大丈夫だろう」と話した。しわ改善など、美容目的のボトックスはあご、額など1回の施術で通常2~4回注射をするが、治療用として活用される際には数十回注射をしたりもする。

    むしろボトックス注射を頻繁に打ち、耐性が生じることを警戒せねばならないと専門家たちは指摘する。ユン教授は、「神経系疾患など、長期間注射治療をする場合にも時間が過ぎるほどに要領が増えるという研究データがある」と話した。このため、美容目的の乱用により耐性が生じる場合、いざ治療目的で活用する際に効果を得ることができない可能性を憂慮せねばならないということだ。ボトックス注射治療の耐性疾患は慢性偏頭痛、ふるえ、硬直など神経疾患と過活動膀胱を含む泌尿器系疾患、痛み、多汗症などとても多様で持続的に増えている。

    最近一部の病院では「水トックス」として容量を低くしたボトックスを一週間間隔で5回ずつ注射する方式のマーケティングも登場した。1年間金を払い、毎週ボトックス注射を受けろと勧めている場所もある。ソ教授は「たくさんすることが良いわけではない。3~6ヶ月に一度程度で足りる」とし「とても多くの量を注射せず、とても頻繁に注射しないことがボトックスの副作用を減らす核心」だと強調した。
  • 毎日経済_シン・チャンオク記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-08-16 09:26:41