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更に進化する第3世代リチウム電池…「Kバッテリー」来年初めに勝負


    • LGエネルギーソリューションは全固体電池の技術を研究している。写真はLGエネルギーソリューション梧倉(オチャン)の電気自動車用バッテリーの生産ラインで、研究者たちがリチウムイオンポリマーを調べる様子。 [写真提供=LGエネルギーソリューション]


    全固体電池の開発・量産がすぐには困難な状況で、国内の各バッテリーメーカーは中国と日本の追撃をかわしつつグローバル市場でのシェアを強固にするために、既存の電池の性能を一段階向上させた第3世代リチウムイオン電池の出荷に死活をかけている。来年初めから市場に投入される第3世代電池は、現在の量産設備をそのまま利用しながらも、1回充電時の走行距離を500キロメートル以上に画期的に増やした。

    LGエネルギーソリューション(旧LG化学電池事業部)はNCMA陽極材を採用した電池を生産し、来年1月から本格的に米テスラ社に供給することが伝えられた。当初、NCMA陽極材バッテリーの商用化は来年末だと予想されたが、量産にいち早く成功し、一足先に市場に出せることになった。 NCMAは陽極材を構成する成分である「ニッケル、コバルト、マグネシウム、アルミニウム」を意味する。

    LGエネルギーソリューションのNCMA陽極材を基盤にしたバッテリーはニッケルの含有量が90%に達し、コバルトは5%以下である点が特徴としてあげられる。陽極材のなかのニッケル含有量を上げると、バッテリーのエネルギー密度が向上し、電気自動車の走行距離がのびることが分かった。 SKイノベーションは、ニッケルとコバルト、マンガンの割合を8対1対1で混ぜた陽極材を適用したNCM811電池を2016年に世界に先駆けて開発し、2018年から量産して起亜自動車製「Niro(ニーロ)」に納品してきた。最近では中国・北京汽車の高級電気自動車ブランドである「ARCFOX(アークフォックス)」と現代「KONA(コナ)」にも納品を開始した。

    サムスンSDIは来年、次世代電池の「ジェン5」を出荷する。ジェン5の陽極材はニッケルの含有量が88%のNCA陽極材は使用される。ニッケル含有量を引き上げたことでエネルギー密度は20%以上高くなり、バッテリーのコストは20%下げたことが伝えられた。

    電気自動車用バッテリーを分ける基準は明確ではないが、一般的に2010年代初頭に供給されたバッテリーを第1世代、2016年ごろから供給されたkwh(キロワット時)当たりの価格を低下させたバッテリーを2世代と表現する。来年から本格的に発売される第3世代のバッテリーは、エネルギー密度を第2世代よりも高めただけでなく、大量生産と工程の効率化でキロワット時当たりの価格を落とした点が特徴だ。
  • 毎日経済_ウォン・ホソプ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-12-20 17:52:29