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もっと! コリア (Motto! KOREA)
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  • Q.
    氷の入ったグラスにコーラを注ぐと、どうして泡がもっと出るんですか?
  • A.
    いつからかコーラやサイダーを飲む時に、氷の入ったグラスに注いで飲む癖ができました。
    何というか、清涼感のある味というか、よりさっぱりした感じというか、とにかくコーラの味がより引き立つような気がするからです。

    氷の入ったグラスにコーラを注ぐ時、泡が溢れます。
    質問どおり泡立ちが半端ないです。

    もちろん氷の入ったグラスでなくてもコーラやサイダーやすべての炭酸飲料は、いったんフタを開けると泡が立ちます。
    炭酸入りのシャンパンのふたを開けると、服についた経験をした人もとても多いでしょう。

    氷の入ったグラスでなくても、振ると泡がたくさん立ちます。

    いわば、氷の入ったグラスは注ぐ前にビンや缶を振るのと同じ効果があるわけです。

    理由は簡単です。液体に溶けている炭酸ガスが衝撃を受けるからです。振っても衝撃、氷に当たっても衝撃、衝撃を受けて液体から炭酸ガスが飛び出て泡がいっぱいになるのです。

    氷と接触した瞬間コーラやサイダーの温度が一瞬下がるのも一因です。

    液体は温度が下がると収縮しますが、液体に溶け込んでリラックスしていた炭酸ガスとしては驚くわけです。四方から締め付けるため「大変だ、逃げよう」と液体から脱出しようと泡立ちます。

    話が出たついでに炭酸飲料についていくつかの常識を教えましょう。

    炭酸飲料を初めて作った人はイギリスの科学者ジョセフ・プリーストリー(Joseph Priestley)です。酸素を発見した人です。プリーストリーはビールの発酵時に浮かぶ泡、二酸化炭素を見て「これを水に溶かしてみるとどのような効能があるのだろうか?」と思いました。それで水に溶かして味見をしました。ピリッとさっぱりした味がなかなかよかったようです。プリーストリーは炭酸入りの飲料を鉱泉水の代わりに壊血病治療薬を作りましたが、治療効果を上げることには失敗しました。 それで…?鉱泉水の代用などを作るのをやめて、作る方法だけを論文として発表しました。後日、この論文を読んだ誰かが炭酸飲料を作って楽しさを味わいました。

    家で炭酸飲料を作ることはできませんか?

    二酸化炭素を水に溶かしてくれる機械もありますが、これを家財道具として買うのは難しいでしょうから、そのままドライアイスを買って水に入れればいいのです。ドライアイスは二酸化炭素を冷却した塊だからです。ただ、ひとつ念頭に置くのは、こうして作られた炭酸水は市販の炭酸飲料に比べて酸味が強く、ピリッとした感触は少ないです。まずい炭酸水だと思ったらいいでしょう。

    コーラやサイダーの炭酸を長持ちさせるには「逆さまにしろ」という言葉がありますが、これは誤った俗説です。瓶のフタを通して炭酸が抜けていくなら逆さまに置くのが正しい方法ですが、瓶のフタは炭酸を数年間守ってくれるほど密閉性があります。逆さまに置かれた瓶をひっくり返すために瓶を揺らすような格好になり泡が立ちました。

    ところで、なぜハンバーガーやピザを食べる時、なぜコーラやサイダーなど炭酸飲料を添えるのでしょうか?
    食べ物の相性がいいからですか?

    よくわかりませんが、BBCのドキュメンタリーで紹介した炭酸飲料の機能のためではないかと考えられています。
    炭酸飲料の二酸化炭素自体がグレリン(Ghrelin)*を放出し食欲を刺激し空腹を感じさせるといいます。コーラを飲むとピザやハンバーガーが食べたくなるから、これを食べる時にコーラも一緒に食べないといけない、という気になるのではないでしょうか?

    *胃と小腸で作られる食欲刺激ホルモン。

    最後に豆知識を一つ。理工系を卒業した人に炭酸飲料に入っているのが二酸化炭素だと言うと、無知だとからかわれます。炭酸飲料は二酸化炭素を入れた飲み物ですが、一度飲料に溶け込んだ後は二酸化炭素でなく炭酸になります。化学式も違います。

    二酸化炭素はCO2、炭酸はH2CO3。

    理工系を出た人とピザやハンバーガーを食べる時、それとなく一度使ってみてください。「おお、そんなことを知ってるのか」と感嘆するでしょう。