忠清道（チュンチョンド）のある食品会社が3月中旬、米ロサンゼルスに白菜キムチ5.5トンを載せて送り、コンテナトラックの前で撮った記念写真です。

清州市（チョンジュシ）は新型コロナウイルスの緊急事態の中、米国輸出に成功したと大々的に広報しました。
新型コロナウイルスが世界に広がる前、いや人類の前に登場する前に結んだ契約で結ばれた輸出でしょうが、白菜キムチが新型コロナウイルスの予防に役立つため、米国で受け入れたものと誤解されるかもしれません。

キムチが新型コロナウイルスの予防に役に立ちますか？

この質問は今年初めて提起されたものでもありません。SARS（重症急性呼吸器症候群）とMERS（中東呼吸器症候群）が流行った時もキムチが話題になったんです。

西洋では韓国人がウイルスによくかからない理由としてキムチをたくさん摂取したからと推定していました。

SARSが流行った当時、キムチに入っている乳酸菌が食中毒を起こすサルモネラ菌を殺すほど強力であるだけに、SARSを撲滅するのにも効果があるという推定が出回りました。

MERS事態の時は科学的な根拠も提示されました。

キムチから抽出した乳酸菌をウイルスに感染した豚2000匹に投与した結果、1週間で100%回復したということです。人を対象に行われたことはありません。

乳酸菌が免疫強化に効果があるのは事実です。
キムチの乳酸菌だけなのか、それとも発酵食品に入っているすべての乳酸菌がウイルスに対する免疫力を高めてくれるのかは未知数です。

発酵食品に入っているすべての乳酸菌が免疫力を高めてくれるなら、わざわざキムチを食べる必要もないでしょう。
キムチ以外にも発酵食品は多いからです。

醤油、味噌、チョングッチャン（大豆で作る味噌の一種）、ヨーグルト、チーズ、ハム、鰹節、納豆…
そして何より欠かすことができない発酵食品に、お酒があります。

すべての発酵食品が免疫に役に立つなら、おそらくお酒を選ぶ人が一番多いでしょう。

キムチが新型コロナウイルスに役に立ちますか？

この質問に明確な答えを出す人は誰もいません。

韓国や日本、防疫当局は慎重な立場です。肯定的な信号を送ってマスクをつけずに距離を置くこともなく、キムチをはじめ各種の発酵食品の買い占めが起こるのではないかと心配しているからです。もちろん科学的に立証されたこともありません。

キムチだけで新型コロナウイルスを予防することはできないでしょうが、新型コロナウイルスに感染した時にウイルスと戦える力を養ってくれるかもしれません。

もちろん、韓国産キムチだけが、そのような効能があるのではないでしょう。

一時、中国のキムチを食べると新型コロナウイルスにかかる、キムチよりはニンニクの方が効果が高いなど、さまざまな怪談が出回ったりしました。食堂で提供するキムチが比較的安い中国産キムチなので、怪談が流れた当時、多くの人々が不安に思っていました。

キムチ、ニンニク、タマネギ、豆…

完全食品だと思うほど体に良い食品です。いつ食べても全然害はないでしょう。

こんな素朴な食事で新型コロナウイルスを退けることができたら申し分ないでしょう。