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[ルポ] サムスン電子が50兆投資する「平澤3P」半導体工場
世界最大規模の半導体工場
サムスン平澤キャンパスP1。 [写真=キム・スンハン記者]
大型トラック3台が相次いで工事現場の入り口に入ると、車両を制御する安全要員らはがぜん忙しくなった。工事現場に入ると入り口には労働者が集まって休憩を取っていた。フェンス越しに見える建設現場では、クレーンとダンプが休む間もなく動いている。
去る20日に訪れた世界最大の半導体生産ラインを建設中の「サムスン平澤キャンパス第3工場（P3）」の工事現場だ。大粒の雨が降るなかでも、耳を打つハンマー音とドリルの騒音が絶えなかった。現場の作業者らは、顔を半分ほども隠した防疫マスクをかけたままで作業に余念がなかった。
◆ 現存する世界最大の半導体ライン
京畿道平澤市の古徳面（こどんみょん）一帯に造成されるサムスン電子平澤キャンパスに建設中のP3は、その規模からしてマンモス級だ。 P3の訪問時に通り過ぎてきたP1とP2と比較しても圧倒的な大きさだった。
P3全体の長さは700メートルで、P2（400メートル）よりも1.75倍大きい。クリーンルーム（埃や雑菌のない生産設備）規模はサッカー場25面ぶんの大きさで、現存する単一の半導体ラインでは世界最大規模だ。
この日、P3建設現場の入り口で休憩していた作業員らは「世界最大規模と天文学的金額を投資して建設するということに、従業員のすべてが誇りを持って働いている」とし、「完成時期は来年の下半期と聞いている。この時期に合わせるために、現場担当者を少しずつ増やしている状態」だと言う。工事が進行中のP3。 [写真＝キム・スンハン記者]
サムスン電子はこの工場に極紫外線（EUV）技術が適用された14ナノメートルDRAMと5ナノメートルのロジック製品をはじめとする、最尖端プロセスの半導体を生産する。 P3全体に対する投資規模は、それぞれ30兆ウォンが投入されたP1とP2よりもはるかに大きいものと観測される。
一台当たり2000億ウォンを超えるEUV装置を多く使用するサムスン電子のライン特性を考慮すると、P3全体への投資額は50兆ウォンを超えるという予想が出ている。
実際にサムスン電子は工事を最大限に急いでいる。半導体不足が世界的に広がっている。一日も早く工場を稼働する理由だ。匿名を要求したサムスン電子の関係者は、「P3の工事をチェックする会議で、最大限に時間を短縮するように話が出ている。超高速で工事をしている。社のすべての能力を注ぎ込む中」と語った。
◆ 「半導体大乱」で超高速工事
P3は昨年に建設許可を受けて、地下の基礎工事が完了した。現在は上部の骨組工事が進行中で、P3は赤い骨組みだけのやつれた姿だ。見た目は年内にある程度整うだろうと、現場の関係者は説明した。
その後、今年の末か来年から電力と用水などのユーティリティ設備の構築と装置の搬入、配管接続などを経て試運転を行う。サムスン電子側は「工場を4つに分けて工事を進め、段階別に遅くとも2023年下半期の量産が目標」だと語る。
京畿道平澤市の古徳面一帯に造成されたサムスン電子平澤キャンパスの敷地は総289万平方メートル（約87万坪）にのぼる。汝矣島の面積（約290万平方メートル）とほぼ同じだ。キャンパスの中に半導体工場を6つ建てることができる敷地がある。
P3の工事がはずみを受け、次のP4も早期に着工する可能性が大きくなる雰囲気だ。業界によると、サムスン電子はP4～P6の建設に備え、すでに平澤市に2025年までに一日25万トンの工業用水の確保を要請した状態だ。
現場で会ったサムスン電子の従業員も、「P4ラインの造成が予想よりも速く進行するかもしれないという話が出ている」と耳打ちした。
P3ラインの現場は文在寅（ムン・ヂェイン）大統領が去る13日に参席した「K-半導体戦略」を提示したところでもある。この日、サムスン電子は2030年までに既存の133兆ウォンに38兆ウォンを加え、計171兆ウォンをシステム半導体に投資すると発表した。これにより、ファウンドリープロセスの研究開発と生産ラインの建設に拍車をかけるものと予想される。工事が進行中のP3。 [写真＝キム・スンハン記者]
.- 毎日経済 | キム・スンハン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2021-05-23 11:04:04
