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グリーンカー、1500億投資を誘致…親会社ロッテレンタルにも好材料


    有価証券市場への上場を推進しているロッテレンタル(LOTTE rental)のカーシェアリング(車両共有)子会社グリーンカー(GreenCar)は、国内の私募投資ファンド(PEF)から約1500億ウォンの投資を受ける。特に今回の投資誘致は株式公開(IPO)の手続きを踏んでいるロッテレンタルが、より高い企業価値を評価されるところに寄与するものと期待されて市場の関心が集まっている。

    2日の投資銀行(IB)業界によると、国内のPEF運用会社エレベーション・エクイティ・パートナーズ(以下、エレベーションPE)などは最近、グリーンカー株の25%前後を約1500億ウォンで買収するためにロッテグループと仕上げの交渉を進めている。

    今回の取引き成立時にはエレベーションPEなどは、最大株主のロッテレンタルに続いて2大株主となる。これと関連し、エレベーションPEは国内の主要機関投資家を対象に投資資金を調達している。ロッテグループ側は今回の投資誘致条件として、今後3~5年の間にグリーンカーの上場を約束することが分かった。今回の取引きを通じてグリーンカーの企業価値は、去る2018年にGSカルテックスから350億ウォンの投資を受けた当時の3500億ウォンから6000億~7000億ウォン水準にまで垂直上昇する見込みだ。

    グリーンカーは2009年に設立されたカーシェアリングサービス企業だ。 2011年にスマートフォンのアプリ基盤のO2O(オン・オフライン連携)カーシェアリングサービスを国内で初めて開始した。昨年は売上げ448億ウォンを上げ、前年の320億ウォンに比べて40%成長しており、営業利益は36億ウォンで、前年の1億8000万ウォンに比べて20倍ほど上昇した。

    今回に誘致した資金は新規車両購入に使用されると観測される。これまでは親会社とのシナジー効果をねらうという次元でロッテレンタルの保有車両を主に活用したが、今後はグリーンカーの独立性をより大きくするという趣旨だ。共有車両を固定資産として確保すれば、全国的により広い営業網を拡充し、中古車を販売するなどで資産管理も容易となり、企業価値の向上に役立つ。

    グリーンカーの投資誘致はIPOを控えたロッテレンタルの企業価値向上にも貢献する見通しだ。上場公募の過程でレンタカー事業を超え、カーシェアリング市場をリードする企業としてのアイデンティティも強調できるようになったからだ。 IBの関係者は「今回のグリーンカーの投資誘致が親会社であるロッテレンタルの上場公募の需要予測に参加しようとする機関投資家に良い指標の役果たし、公募価格の算定にも肯定的な影響を与えるものと見られる」と説明した。

    また別のIB関係者は、「グリーンカーの投資誘致で、ロッテレンタルの立場では帳簿価値以上の成長可能性を打ち出す根拠を整えることになった」とし、「ロッテグループが系列会社を育成する過程で、資本市場を活用してPEFと手を握って戦略を組もうとする非常にまれな事例という点でも注目を集める」と語った。

    ロッテレンタルは先月31日、韓国取引所有価証券市場本部に上場予備審査を請求した状態だ。実績に裏付けされる企業に審査期間を短縮する「ファーストトラック」制度を活用した。韓国取引所は20営業日以内に承認するかどうかを決定しなければならない。ロッテレンタルがコスピ進出を急ぐならば、来月にも公募手続きを踏むことができるわけだ。

    市場ではロッテレンタルの企業価値を最低2兆ウォン水準と見込む。連結会社の前年度売上高は2兆2769億ウォン、営業利益は1643億ウォン、純利益は448億ウォンだった。昨年の純利益として、業界後発走者であるSKレンタカーの株価収益率(約36倍)のみを適用しても2兆ウォン前後と推定可能だ。半期実績も前年比で高騰すると予想されており、公募過程では3兆ウォン以上の企業価値を提示する余地も残っている。

    グローバル市場調査機関であるIHCオートモーティブによると、世界的な車両共有市場の規模は年平均で15%以上ふくらんでおり、2025年の2000億ドルから2040年には3兆ドルまで大きくなる見通しだ。

    国内のカーシェアリング2強の主な株主である大企業間の、市場主導権争いもいっそう激しくなるものと思われる。昨年、ソカー(SOCAR)社の価値を1兆ウォンと判断して600億ウォンを投資したプライベート・エクイティとベンチャーキャピタル(VC)は、ソカーと2大株主のSKとの協力関係を肯定的に評価したことが伝えられた。

    グリーンカーへの投資を推進しているエレベーションPEは、2018年にチキンフランチャイズのBHC社とプレミアム韓牛専門店のチャンゴ43を保有するグローバルレストラングループ(GRG)社に約1000億ウォンを投資し、昨年は投資回収に成功して2.5倍以上の資金を回収したことで注目を受けた。

  • 毎日経済 | カン・ドゥスン記者/パク・チャンヨン記者/カン・ウソク記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2021-06-02 19:34:21