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【韓国コラム】21世紀の世渡り術「厚かましさ」

  • 「この国はなぜこうなったのか」

    刑務所にいるイ・ミョンバク(李明博)前大統領が、高麗(コリョ)大学の後輩に送った手紙に書かれた内容だ。

    刑務所にいる彼に手紙を送った後輩への返信の手紙に書かれた内容だ。この手紙に書かれた言葉を文字通り世の中に伝えることは容易ではないだろう。

    「先輩の業績を消したくて水害と日照りを防ごうと努力して作った堰を壊している」、「多くの人が先輩が大統領だった時代を懐かしんでいる。花が散ってやっと春が去ったことを知った」、 「閣下、懐かしい」とイ・ミョンバク前大統領を称賛する手紙を送った後輩に送った返事だという点を考慮しなければならないだろう。

    この手紙が公開された後、イ・ミョンバク大統領はどのように考えるのだろうか。

    深いことはよく知らないが、彼を慕う後輩は感心するだろう。

    この手紙が公開された日、軍事法廷でグループBIGBANGの元メンバーのV.Iは、性売買斡旋、性売買、違法撮影、横領、常習賭博など大半の容疑を否定した。

    「チョン・ジュニョンのグループチャット」について「グループチャットの内容は私の人生の全てではない。グループチャットもいくつかあり他のSNSも5つぐらい利用した。ちょっと見逃しただけでも積もるメッセージが500件」だと、グループチャットでのやり取りも否定した。

    刑務所にいる前大統領や刑務所に閉じ込められる芸能人や彼らの行動から一般大衆が感じる感情は「厚かましさ」だ。

    このような厚かましさで大統領として過ごし、自らを「スンツビー」(V.I+ギャツビー)と呼び、事業家として自負できたのだろう。

    考えてみれば韓国での厚かましさは韓国の政治家、実業家、芸能人の持つ美徳だ。最近は、ジャーナリストすら厚かましさ装っているような気もする。現在、政治家や芸能人、そして事業家として成功するために基本的に備えるべき徳目は「厚かましさ」ではないかもしれない。

    普通の人は恥ずかしがらない言葉や行動を彼らはためらわずに口にする。

    どうしてそんなことができるのだろうか。

    一握りしかいないとしても彼らを褒めたたえ、慕い、恋しがり、指弾されて当然の行動さえ美化してくれる集団がいるからだろう。彼らがなぜ無鉄砲に追従者になったのか、本当に理解しがたいミステリーだ。
  • Lim, Chul | 入力 2021-07-03 00:00:00