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サムスン電子、破格の人事で「2部門体制」に再編

部門間の融合めざす 

    • 李在鎔(イ・ヂェヨン)サムスン電子副会長



    ◆ サムスン、破格の人事 ◆

    サムスン電子は7日、3つの部門長兼代表取締役をすべて交代する、破格の人事を断行した。これにより半導体(DS)部門を引き受けた金奇南(キム・ギナム)副会長は総合技術院の会長に昇進し、消費者家電(CE)部門の金炫?(キム・ヒョンソク)代表とITモバイル(IM)部門の高東真(コ・ドンヂン)代表はともに顧問に退いた。

    サムスン電子が部門長3人をすべて変えたのは、2017年10月に「クォン・オヒョン/ユン・ブグン/シン・ジョンギュン」代表の交代後で4年ぶりだ。当時、サムスンは「国政壟断事件」にグループ総帥の李在鎔(イ・ヂェヨン)サムスン電子副会長が巻き込まれ、史上初の人事中断事態を迎えた。 2016年の人事を飛び越して当時準備していた変化と革新が中断され、翌年の総帥不在の状況にもかかわらず、大々的な人事を通じて突破口を探そうとした。

    今回の人事も新しい時代と変化のための、果敢な世代交代人事として要約できる。未来の事業競争力を強化しようと、挑戦と革新の基盤を設けるためという話だ。

    特に今回の人事の背景には、先月の米国出張で「世界市場の冷酷な現実」を見てきた李副会長のきびしい現実認識がある。人事が当初の予想より少し遅れ、留任すると見られた3人の部門長が電撃交換された背景を、李副会長の切迫感に求めることもある。 「今からでも変わらなければならない」という認識の中で、今回の人事が進められたという分析だ。

    今回の人事で注目する点は、セット部門の復活だ。サムスン電子は2009年の世界金融危機の際に大々的に組織を改編し、セットと部品(半導体)などの2部門で会社組織に変化を与えた。 4大事業総括傘下の製品事業部体制を、事業特性と関連技術および主要市場などを総合的に考慮し、2つの部門体制に変えたわけだ。 2部門体制に再編した後、サムスンは2011年の本格的なスマートフォン時代を迎え、セット(DMC)部門をCEとIM部門に分割した。その後はギャラクシーシリーズがスマートフォン市場でアップルのiPhoneと二強構図を形成するなどで成果を出すと、サムスン電子はIM部門に力を入れ始めた。この結果、2012年の定期人事の際にはDMCが解体され、最近までサムスン電子の核心体系となった「DS-CE-IM」の三角編隊体制が形成された。

    今回はCEとIMの境界をくずして10年前の2大部門体制に戻ったのは、融合産業環境での生存のための措置と分析される。スマートフォン会社であるアップルが電気自動車を作るほど産業の環境は変化しているが、サムスンは相変わらずテレビと生活家電、スマートフォン間の境界がはっきりしており、互いの間で融合が起こらない状況だ。最近では家電のビスポーク概念をスマートフォンで一部採用した事例が出ただけだ。サムスン電子の関係者は「事業部門間の境界をくずし、既存の概念を超えた新製品を生み出すためには、部門間


    • 去る7日、サムスン電子が半導体(DS)・消費者戦(CE)・ITモバイル(IM)など3部門の司令塔を交換する人事を断行したなかで、瑞草区のサムスン電子社屋に社員が出入りしている。 [パク・ヒョンギ記者]


    サムスン電子がDS部門とセット部門に分かれて、支援組織も各部門を明示してあんばいされた。今回の人事で法務室訟務チーム長を務めたキム・スモク副社長は社長に昇進し、セット部門の法務室長を務めることになった。 DS部門の経営支援室長(CFO)だったパク・ハッキュ社長はセット部門のCFOに異動した。既存のDS部門のCFOはキム・ホンギョン副社長が務めることが伝えられた。

    一方、サムスン電子が米国事業を強化するなかで、各部門の首長も同時に社長級に格上げされた。 DS部門は2023年までに米テキサス州テイラー市に170億ドル(約20兆ウォン)をかけて、ファウンドリ(半導体委託生産)工場を新設しなければならない課題がある。セット部門は米国の供給網問題による製品需給の不安要因を取り除き、米国内の市場シェアを引き上げなければならない課題を抱えている。これを反映し、北米総括社長だったチェ・ギョンシク副社長は今回セット部門の北米総括社長に昇進した。営業ではなくマーケティング専門家である同氏は今年の歴代最大売上げを引き出すなど、北米地域の競争力強化に寄与した功労を認められたわけだ。

    サムスンはDS部門システムLSI事業部長を務めるカン・インヨプ社長をDS部門米州総括社長として配置し、新技術の開発と新市場創出の役割を任せた。これまでのカン・インヨプ社長の席は、戦略マーケティング実装を務めたパク・ヨンイン副社長が社長に昇進して担うことになった。
  • 毎日経済 | イ・スンフン記者/オ・チャンジョン記者 | 入力 2021-12-07 18:11:16