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[SNSの世界] 大学に吹く「竹林」の風

    「21歳だけど、26歳の年上の先輩が好き。 5歳年下はどうかな。まず私から積極的に近づきたいけど、勇気が出ない」

    「どうすれば人を信じることができるのか。幼い頃から人が好きで信じて頼ってきたが、今は人に会うことは好きでも、高校の時から人に心まで許すことができない」

    匿名で投稿を行うフェイスブックの「竹林」ページが大学生の間で人気だ。自由なテーマで文を載せて、知らない人の反応を得たり、共感を得ることができるからだ。また、密かに特定の人に伝えたいメッセージを匿名の力で勇気を出して投稿する場合もある。

    竹林という名前の起源は「三国遺事」に出てくる「王様の耳はロバの耳」という故事に由来する。新羅48代の景文王時代、王の耳がロバのように大きいという事実を初めて知った宮中の侍従が慶州の近くにある竹林で一人で叫んだという韓国人なら誰でも知っている故事だ。匿名の叫びだったが、その後にも声が残って新羅人がその事実をすべて知ったということに着目して、竹林という名前がついた。

    韓国のほとんどの大学で学生が自主的に管理する「竹林」ページは誰でも参加することができる。大学別に定められた特定のインターネットサイトに接続して送稿時間を除いて、すべて非公開にされており、管理者も知ることができないようになっている。入試受験生も大学教授も、全く関係のない人でも誰にでも開放されている。内容が一般的に許容できるレベルを超えた場合は管理者が該当の文章を公開しないフィルタリングシステムもある。

    これまで、インターネットカフェやサイワールドのコミュニティなどの閉鎖的なコミュニティ内で匿名掲示板が運用されていたが、今では多くの人が見るフェイスブックへと流れが変わったのだ。ツイッターでも、かつて様々な職業や職群が属する「竹林」の風が吹いたが、利用者が減少して下火になった。反作用的にフェイスブックの「竹林」が人気を集めている様子だ。

    上がってくる質問の種類は多種多様だ。若者たちの悩みがそのまま溶け込んでいる。恋愛相談から、人間関係、勉強・就職など、無数に繰り返されてきていそうだが、当事者には切迫していて他人の興味を起こす質問が多い。「すでに就職をしたり、または就職準備中の先輩たち! 6学期まで学校に通い、来年に休学する予定だが、A社に入社するための単位、資格、英語スコアはどれくらい必要?」(淑明女子大の竹林)、「ガールフレンドが酒をとてもよく飲んでいる。焼酎2~3本ほど。私があまりにも保守的なのか。どうすればいいのだろうか」(延世大の竹林)

    質問者が匿名であるのに比べ、コメントを付ける人はほとんど実名というのも特徴的だ。このため、軽い質問に悪性のコメントが返されることもほとんどない。むしろ一つの質問に自分の答えを誠心誠意残し、周辺の友人を招待して議論の場にする姿が沢山目につく。竹林の相談文に「コメントを見ると、すべて成人君子級で、比較すると劣等感を感じるようだ」という反応が上がってくるほどだ。

    大学生活での絆が薄くなり、就職戦線で苦労しながら竹林が小さな慰労になるという反応が多い。延世大に在学中のチョン・セヨンさん(26)は、「竹林の文を見ながら情報を取得したり、他の人がどう考えるのかについての興味を持つようになる」とし「ほのぼのとしたコメントも多いので、良い機能が多いと思う」と述べた。
  • 毎日経済 ユン・ジェオン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-01-17 04:01:02