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次期韓国経済学会長にチョ・ジャンオク西江大教授…「国民に信念を持たせろ」

チョ次期韓国経済学会長、「潜在成長率2.5%の現実、直視しなければ」 

    「わが国の潜在成長率は2.5%水準です。韓国銀行は3.0%が可能だと発表したけれど、これは事実上の目標です。柳一鎬(ユ・イルホ)経済副総理の最大の宿題は、実質成長率がこの潜在成長率を下回らないようにすることです」。

    来る2月中旬、韓国経済学会長への就任を控えて18日に会ったチョ・ジャンオク西江(ソガン)大経済学科教授は、政府当局が韓国経済の現状を直視することを呼びかけた。

    チョ教授は、「わが国の為政者と国民は、私たちが低成長の時代に突入したという事実をいまや受け入れなければならない」と語る。そして韓国銀行の今年の3%の成長率見通しについて「目標とするのはいい」としながらも、「しかし政府や韓国銀行が経済を思い通りにできると考えて、高度成長のみに執着するのはむしろ危機を呼ぶことがありうる」と指摘した。

    チョ教授はまた、企画財政部が目標にした4.5%の経常成長率に対し「理解できない」と一線を引いた。チョ教授は、「実質成長率が落ちて国民が失望するかと思って経常成長率をターゲティングしたならば、それは事実を糊塗すること」だと批判した。名目国内総生産(GDP)目標制は、1970年代の通貨量を通じて名目所得を調整できると信じた通貨論が重視していた指標だというわけだ。

    チョ教授はこのような現実をありのまま受け入れて、韓国経済が進むべき方策を探そうと提言した。特に、ユ・イルホ経済副総理兼企画財政部長官が短期浮揚の誘惑に陥らず、構造調整・労働改革・教育改革に力点を置いて、継続して韓国の成長率が2.5%を上回るようにすべきだと強調した。

    チョ教授は「成長率2.5%で100年を行くのか、それともこれが0%に降りて止まるのかが、わが国の経済の分かれ目」とし、「(ユ副総理は)人為的浮揚をしたいのだろうが、その効果はそれほど続かないということを知るべき」だと説明した。財政支出が1単位増えたとき、国民所得がどれほど増加するのかを示す指標である財政乗数が、現在は0.2レベルにとどまっているというのがチョ教授の判断だ。チョ教授は「昨年、政府が11兆5000億ウォンに達する補正予算を行ったが、実際の所得高揚効果は2兆ウォン程度に止まっただろうと推定される」と語った。

    チョ教授は現実を冷徹に直視しながらも、国民が経済は生き返るという信念を持つことができるように、コミュニケーション手段を積極的に活用することを提案した。

    チョ教授は「経済はけっきょく期待を通じて動くだろう」とし、「米国の為政者は国民に経済が生き返るだろうという信念を与えて危機から脱し、これはアベノミクスも同じ」だと語った。

    短期政策よりコミュニケーションを土台とした中・長期政策を注文したわけだ。チョ教授は朴槿惠 (パク・クネ)大統領が推進している改革に対して「非常によくやっている」とし、「ただし構造調整は政府が直接介入するよりも、市場が自浄作用できるようにするべき」だと語った。教育改革については、市場が失敗したために政府が直接介入し、放漫な大学を構造調整する必要があると付け加えた。

    チョ教授はまた、「わが国は雇用で2次産業が占める割合があまりにも小さすぎる」とし、「2次産業はGDPの30%以上を占めているが、雇用の割合は20%にもならない」と語った。

    「フクスジョ(土の匙と箸)」「サンポセデ(三抛世代)」などの流行語が風刺する所得不平などの問題については、「国民が体感する不平等が深刻なのは知っている」とし、「しかし指標によって外国と比較すると、われわれは良好な方」だと述べた。続けて「不平等の縮小は良いが、貧困を減らす」というコンセプトに進むべきで、インセンティブを減らす方法は資本主義の基本原理を無視すること」だと指摘した。

    今後1年間、国内最大の経済学会である韓国経済学会を率いることになるが、チョ・ジャンオク教授は学会をより開放的に変える計画だ。地方大学のために市・道別の支会を置き、学会長の選出方法もさらに多くの会員が参与できるようにするというものだ。
  • 毎日経済_イ・サンドク記者/チョン・ウィヒョン記者/写真=イ・スンファン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-01-19 06:41:16