記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
コラム > FOCUS

イ・セドル、アルファ碁に衝撃の一敗…人工知能、囲碁も超えた

    △写真=9日、Googleの人工知能囲碁プログラム「アルファ碁」と行った世紀の囲碁対決で敗北した李セドル九段が目を閉じたまま、考え込んでいる。

    「衝撃的な結末だった」。

    李セドル九段(33)が人工知能(AI)のアルファ碁と行った初対局で敗れた。人工知能には越えられない壁と考えられた囲碁でも、機械は人間を圧倒し始めた。 9日、ソウル市光化門のフォーシーズンズホテル特別対局室で行われた李セドル九段とGoogle人工知能アルファ碁との1局対決は、アルファ碁の不計勝(中押し勝)に終わった。アルファ碁は李セドル九段を3時間30分めの186手で勝った。

    この日の対局はディープマインドの開発者であり、アマチュア6段のアザファン(Ajahuang)氏がアルファ碁の代わりにニギリを行った結果、李セドル九段が黒番を得て始まった。李セドル九段は以前には見せなかった手を打ってアルファ碁を試したが、後半の致命的なミスでアルファ碁に勝利を奪われた。

    序盤はアルファ碁が予想したところに石を置いて、予測通りの対局が行われた。そうするうちに、初中盤以降は独特な手で李セドル九段を緊張させた。アルファ碁は1手に1~2分程度を平均的に使用した。乱戦に突入するほどに李セドル九段は長考して、心理的な負担がさらに加わったという分析だ。

    対局が進むあいだ、李セドル九段は碁盤の上で碁石を握ってためらったり、中間に10分間ほど席を空けるなど、不安な姿を見せたりもした。ウハグィ(右下)で大きなミスもおかした。とは言えアルファ碁が中盤以降、理解することが難しい手を相次いで打つやいなや、たちまち自信を持って対局に臨む様子だった。

    しかし、結果的に初対局はアルファ碁の勝利に終わり、中間の間違いさえも計算されたものではないかという評価が出てきた。解説を担当した金成竜(キム・ソンリョン)九段とキャスターのイ・ソヨンは衝撃に包まれて言葉を詰まらせた。趙恵連(チョ・ヒェヨン)九段は「アルファ碁が5ヶ月前の手とは全く違う姿を見せた」とし、「5ヶ月のあいだに急速に進化した」と語った。チョ九段は「ディープマインドというIDを持っている〈誰か〉が500あまりの囲碁をこなし、実力を積んできた」とし、「ランキングの上がる速度がとんでもなく速く、アルファ碁だと思った」と語った。チョ九段は「李セドル九段も序盤にあまり使わない手を使ったが、アルファ碁は数十手先を見据えて打っている」と評価した。パク・ヒョンジュ亜洲大数学科客員教授も、「アルファ碁は悪い手を捨てて良い手を受け止める最適化を非常に早く成し遂げた」と語った。

    李セドルとアルファ碁の「世紀のマッチ」は、15日までに光化門フォーシーズンズホテル特別対局場で5回にわたって行われる。今週の金曜日と来週の月曜日を除く毎日、午後1時に対局が始まる。優勝者には100万ドル(約12億ウォン)の賞金が与えられる。アルファ碁が勝利すると、賞金はユニセフとSTEM(科学・技術・工学・数学)教育と囲碁関連の慈善団体に寄付される。
  • 毎日経済_オ・テシク記者/ウォン・ホソプ記者/イ・ギョンジン記者 / 写真=キム・ホヨン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-03-10 08:05:48