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韓・中首脳会談後、さらに強まるサード報復

  • ◆ 中国のサード報復、さらに強まる ◆

    韓・米会談と韓・中首脳会談の後、中国政府のサード報復措置がさらに過酷になっている。中国国家旅遊局(観光庁)はこれまで暗黙的に許可してきた、自国民の韓国個人観光まで制限する動きを見せている。特に去る6日、習近平中国国家主席が独ベルリンで文在寅(ムン・ヂェイン)大統領と首脳会談を行い、韓半島へのサード配備に反対の立場を再確認してからは中国の税関検査が再び頑なになって、韓国観光を申請する個別観光客も激減している。

    10日、複数の中国専門の旅行代理店によると先月の中旬、中国遼寧省の瀋陽市にある中国の旅行会社が、韓国行きの個人ビザを得た10人あまりを団体にして韓国観光に送り出した後、観光庁から制裁を受けたことが分かった。

    ある旅行会社の関係者は、「団体観光客の送り出しが不可能になるやいなや、団体ビザの代わりに個人ビザを得た10余人をまとめてパッケージ旅行で送ったが、中国観光局が摘発して懲戒を下したもの」だと述べた。これは、最近瀋陽市側が現地の旅行代理店を対象に、自国観光客の申請した韓国行きの個別ビザも出さないようにと指示したことによる「見せしめ懲戒」だというのが国内旅行業界の解釈だ。

    このようなニュースが伝えられて、他の都市でも個人観光客の申請が大きく減っている。上海の韓国公館に提出された個人ビザの申請は「韓限令」以前は週約8000件だったが最近は4000件に減り、北京は5000件から2000件あまりに急減した。韓国観光公社によると、韓国を訪れる中国人観光客は去る3月から継続して減っており、5月の一ヶ月間は前年同期比で64.1%減の25万3359人にとどまった。

    中国人観光客が利用客全体のうち90%を占める国内クルーズ観光も、事実上は瀕死状態だ。海洋水産部によると今年1~6月のクルーズ観光客は31万人で、前年同期の100万人に比べて3分の1にも満たない。

    ムン・ジェイン政府の発足直後の5月、李ヘチャン特使が訪中してしばらくは緩くなった中国現地の貿易港と国際空港の税関審査も、最近はふたたび頑なになった。中国専門の旅行代理店KCT社のチャン・ユヂェ代表は、「中国の現地販売用のフロシキ商人のバッグだけでなく、わが国の品を多く購入した一部旅行者のトランクまで税関で差し押さえされて取り戻せずにいる」と訴えた。

    チャン代表は「国内の大型免税店なども被害が大きいが、私たちのように中国の団体旅行客を主に相手にしてきた小規模旅行代理店やレストラン、観光バス会社、事後免税店などは存廃の岐路に立っている」と語った。旅行業界によると、総161社の中国専門旅行代理店の大半は4ヶ月めの休業状態であるか廃業したことが分かった。ついに去る3月には経営難に追い込まれた国内のある事後免税店の代表が自ら命を絶つ事件も起きた。

    旅行業界と専門家らは、韓・中修交25周年にあたる8月24日以前に政府と民間が頭を突き合わせ、どのようなやり方であっても「雪解けムード造成案」を見出すべきだと口をそろえる。このままでは中国市場の基盤そのものを失う可能性があるという危機感が広がっている。ピョン・ヂョンオ慶煕大学ホテル観光部教授は、「漠然と政権交代すれば韓・中関係が解けるだろうという期待感を持っているが、さらに悪くなった」とし「サード配備を元に戻すことができないのが現実であれば、8月24日以前に民・官・学界が一緒に集まって、ねじれた韓・中関係を解くアイデアを集めるべきだろう」と強調した。
  • 毎日経済 ヨン・ギュウク記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2017-07-10 22:29:14