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カカオ、研修生を多数採用…「第2のカカオトーク」発掘


    金範洙(キム・ボムス、写真)カカオ理事会議長はカカオトーク発売10周年を迎え、歴代最大規模の採用に乗り出す。「コロナ19」の長期化で新規採用が難しい状況でも採用を大幅に拡大する逆発想で、新世代のトレンドに合った「第2のカカオトーク」サービスを発掘するという戦略とみられる。

    カカオは20日、数百人規模の「2020年上半期採用連携型インターンシップ」のために、この日から来月6日まで志願者を募集すると発表した。カカオは創業以来で最大規模の採用を行いながら、開発者ではなくサービス・ビジネス分野まで募集範囲を拡大した。

    例年は60人水準だったカカオのインターン採用規模は、今年は200~300人台になるとの見通しが出ている。採用規模だけでなく、選抜方式にも変化を与えた。インターンシップは開発分野とサービス・ビジネス分野に大きく分けられるが、サービス・ビジネス分野のインターンシップは採用プロセスに詳細な職務区別なく選抜する、異色の採用方式を導入する。サービス企画、ユーザーエクスペリエンス(UX)デザイン、ビジネスなどの職務の間の境界を行き来する総合的な経験と思考の重要性を反映し、志願者にインターンシップの遂行過程で主導的に職務を判断する機会を与えるためだ。学歴・専攻に関係なく志願でき、文系の学生も含まれる。カカオは昨年までは事実上、理系中心の開発者職群に限ってインターンシップの扉を開いたが、今年はサービス・ビジネス分野も採用に乗り出して、文系にまで採用範囲を広げることになった。

    カカオは他の企業のインターンのように部門で雑用をさせるのではなく、既存の業務の枠組みを抜け出して主導的にアイデアを発現できるように風変わりな試みをすることが分かった。また人事チームではなく、2030世代の若い社員が数百人のインターンを直接選抜できるようにする「開かれた」採用方式を導入した。

    去る3月初めに最高経営責任者(CEO)直属の特別タスクフォース(TF)を構成し、サービス企画やデザインなど、さまざまな業務の若い社員10人あまりが参加する。特に自由な表現とコミュニケーションに慣れているZ世代が主軸を成した。 TFは事前課題の出題はもちろん、面接での審査項目、評価ガイドなどのインターンシップのプロセス全体を集中的かつ体系的に準備している。 TFを導いているファン・ユジ チーム長は、「好きなことに対して真摯に悩んだ経験を持つ者、カカオというプレイグラウンドで界を変えるサービスを企画して導いていくスーパールーキーを探している」とした。

    このような採用の革新は、キム・ボムス議長の意志が反映されたものと解釈される。

    コロナ19で企業が新規採用のドアを閉めている状況で、史上最大規模の採用に乗り出すのはオーナーの意志なしに推進することは難しい。若い実務スタッフが枠にはまらない若い社員を主導的に選ぶ方式も、カカオトークの成功した後に新しい成長動力を見つけなければならないカカオの課題と密接な関連がある。

    PCの時代に国内のソーシャルネットワークサービス(SNS)市場を掌握した「サイワールド」は10年ぶりに登場したモバイルに適応できず衰退し、カカオトーク登場前の「MSNメッセンジャー」や「ネイトオン」などのメッセンジャー市場でも主導権が変わり続けた。いまはグーグルやフェイスブックなどの海外企業だけでなく、人工知能(AI)などの新しい技術による市場の先取り競争も激しくなっている。

    カカオはこのような業界の特性を考慮するとき、多角的な思考や価値観、ピョンピョンとはねるような理性と感性を備えた若手を発掘し、これらを将来の主役に成長させなければならないと説明した。キム議長は3月の「カカオトーク10周年記念」の辞で「この10年間はカカオのシーズン1だと思う。いまやわれわれはシーズン2のための次の10年を準備しなければならない」と呼びかけた。

    上半期のインターンシップ志願は5月6日午前11時まで、カカオのスカウトホームページを通じて可能だ。開発分野の志願者は最大2回までコーディングテストを経ることになり、サービス・ビジネス分野の志願者は書類選考の過程で付与される事前課題を必須として提出しなければならない。その過程で合格者を対象にインタビューを経て、6月に最終合格者を選抜する予定であり、6月末から8月末までにインターンシップを行うことになる。インターンシップ終了後の過程評価とインタビューを追加で行い、カカオの正規職として入社する機会が与えられる。カカオのキム・ジョンウ戦略人事室長は、「今年はカカオトークサービス10周年を迎えたカカオのネクストを一緒に準備して呼吸していくデジタルネイティブ人材の積極的な志願を待っている」とした。
  • 毎日経済_オ・デソク記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-04-20 21:36:31