記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
コラム > オピニオン

[コラム] ウワサと仮病

  • 2月4日に本当に起きたことだ。
    ソウル麻浦区(マポグ)西橋洞(ソギョドン)のある飲食店で、20代の男性がタバコを吸おうとして従業員に止められると暴れ始めた。

    店内にあった物を投げつけるなど、ひどい騒ぎになると、結局通報を受けた警察が近くの警察地区隊に連行していった。そこでも暴言を吐き、わめき声を上げて服を脱ごうとするなど悪行は続いた。

    警察官が無関心そうに対応さえしないと、彼は突然咳き込み「新種コロナウイルスにかかったようだ。 誰かを呼んでほしい」と言ったそうだ。。

    新型コロナウイルス?!

    地区隊に赤信号が灯った。
    本当の話なら、地区隊が麻痺する状況だろう。地区隊はもちろん、飲食店にも知らせてすぐ閉店させなければならないだろう。

    至急、保健所に連絡して医師との問診が始まった。男性は感染地域に行ったこともなく、確定者に接触したこともなかった。保護服を着た119救急隊員が、地区隊に到着して体温を測定するなどして感染の有無を把握したが、異常症状が見つからず引き揚げた。

    仮病だったのだ。普段から頻繁に暴れたり暴行疑惑で逮捕されてきて、仮病を使っていた人間なのに新型コロナウイルスにかかったようだと大げさに言ったため、警察も気をつけるしかなかった。

    京畿道(キョンギド)高陽市(コヤンシ)幸信洞(ヘンシンドン)のあるレストランは、毎月定期的に防疫作業をしてきたが油断してしまった。誰かが防疫している現場写真を撮った後、Facebookに掲載する際「感染者が立ち寄った」という虚偽の説明を付け加えたのだ。このため飲食店を訪れる客が途絶え、真偽を知った女性の店長はストレスで倒れた。
    デマを流した犯人を捕まえたものの、まだ疑う客が多いようだ。

    新型コロナウイルスで地球村全体が不安に震え、スーパーマーケットのトイレットペーパーが品切れになる事態まで起こっているが、誰かにはこれもまた茶目っ気を発動させる機会に過ぎない。

    DCインサイドのあるギャラリーでは「新型コロナウィルスは、中国人男性がコウモリと性的関係をしたために生じた性病」というとんでもない主張まで出回っている。

    YouTubeには新型コロナウイルスをイタズラくらいに思っている映像があふれている。イタズラの度がが過ぎて拘束される危機に瀕したユーチューバーもいる。

    全世界が一時止まったようにウイルスに屈服はしていないが、疫病をイタズラだと考えるのは困る。警戒心を与えるという目的を持つ行動でも、ウソのニュースを作って人々の心を乱すつもりだ。今、人に必要なのは、過度な不安でも仮病でもなく平常心だろう。
  • Lim, Chul | 入力 2020-03-20 00:00:00