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韓国初「抗体免疫診断キット」…米FDAの使用承認が目前

プレクセンス社製「ACCEL EISA COVID-19」 

  • 「2次臨床試験で当社のコロナ19抗体免疫診断キットは、米国食品医薬品局(FDA)の緊急使用承認を受けた米・独の製品よりも感度と特異性で優れた結果が出た。FDAの緊急使用の承認を受けて、6月第2週から現地での販売に入る計画だ」。


    国内初のコロナ19抗体免疫診断キット「ACCEL EISA COVID-19(アクセルエイサコービッド19)」を開発したバイオ免疫診断企業のプレクセンス(Plexense)社のキム・ギボム代表(写真)は28日、毎日経済新聞との通話で「15~16日に343人を対象にした第2次臨床を通じて優れた結果を導出した」と明らかにした。アクセルエイサコービッド19は、科学技術情報通信部の支援の下で国策研究機関であるバイオ ナノヘルス ガード研究団(H-GUARD)が生産したコロナ19誘発核タンパク質抗原に基盤して、韓国生命工学研究院の検証を経て開発した。

    民間企業が国策研究機関と技術協定を結んで収めた、国内で初の成果という点で意味が大きいという評価だ。この診断キットはコロナ19の診断はもちろん、感染後の体に抗体ができたのかを把握するが、現場で30分以内に完治の有無まで判定する。完治の有無まで判定するのに精度(98.5%)が高く、感染の有無だけを判定する遺伝子増幅(PCR)検査の限界を補完することができる。 1回の検査費用が1万ウォン程度であり、40~80人を30分で同時にテストすることができるのも強みだ。

    プレクセンスによると、343人を対象に行われた2次臨床の結果、コロナ19の感染者73人を感染5日後に100%の感度(正確性)で陽性を判定した。エラーが全くなかったことを意味する。同様に、非感染者251人にも100%正確な陰性判定を出した。ただし全体の感度は94.4%だったが、これは感染後5日以内にの感度が76.6%であったことを平均した数値だ。

    キム代表は「現在、米FDAに登録されたいくつかのコロナ19診断製品でも、5日以降に100%の感度で陽性判定した事例はなかった」とし、「30分以内に判定することはアクセルエイサコービッド19が唯一だ」と強調した。

    • プレクセンスが開発した国内初の抗体免疫診断キット「アクセルエイサコービッド19」



    毎日経済新聞がプレクセンスを通じて入手したコロナ19診断機器の性能比較資料によると、「アクセルエイサコービッド19」はすでに米FDAの緊急使用承認を受けて、市販されているバイオラッド(Bio-Rad)社とユーロイミューン(Euroimmun)社の診断機器よりも性能が優れていた。バイオラッドとユーロイミューンは、それぞれ米国とドイツを代表するグローバルバイオ企業だ。バイオラッド製診断機器はテスト時間が少なくとも90分でユーロイミューン製が120分であろことから、「アクセルエイサコービッド19」は30分前後で3~4倍ほど迅速に診断することができる。

    加えて陽性・陰性判定の精度は優れている。プレクセンスの「アクセルエイサコービッド19」の陽性判定の精度が94.4%で陰性判定の精度が100%で、バイオラッド製品はそれぞれ92.4%と99.56%に過ぎない。またユーロイミューン製診断機器は感染5~10日後の陽性判定の精度は69.4%、11日後の精度は81.1%にとどまったが、「アクセルエイサコービッド19」は両方ともに100%の精度でユーロイミューン製品を圧倒した。

    キム代表は「コロナ19感染を診断するのにかかる時間とコストを大幅に削減するうえ、性能が群を抜いており、状況が深刻なアメリカやヨーロッパなどの病院と保健所や診療所などで効率的に使用されるだろうと期待している」と語った。
  • 毎日経済_キム・シギュン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-05-28 18:15:38