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「コロナ」無差別拡散…首都圏「ステルス感染」の恐怖

    • 去る29日、仁川市の関係者らが仁川大公園の入口にバリケードを設置している。先だって仁川市は政府の首都圏防疫措置の強化方針に合わせ、6月14日まで「仁川型生活の中の距離維持」を実施すると発表した。 毎日経済_イ・チュンウ記者



    「首都圏の距離維持を強化」の初日にもかかわらず、「コロナ19」の感染者があふれ出た。首都圏での大規模な拡散の起爆剤となった「富川クーパン物流センター」に発する確定者は減少傾向を見せたが、不動産仲介業者や食堂そして塾講師などを媒介とした感染が増えており、拡散傾向は沈静化しなかったからだ。 29日の中央災害安全対策本部とソウル市・仁川市・京畿道などによると、この日午前0時の時点で58人の確定者を追加した。確定者は仁川市・京畿道が各20人とソウル市が18人で、すべて首都圏の居住者だ。

    首都圏でのコロナ19拡散の主犯であるクーパン物流センター(富川と高揚)に関連する新規感染者は、この日は大きな幅で減少した。この日の仁川市・京畿道・ソウル市の集計を総合すると、富川クーパン物流センターに関連する累積確定者は仁川41名、京畿43人、ソウル19人などの計103人で、前日との比較では7人増えた。中央防疫対策本部によると、現在は富川クーパン物流センターの勤務者と訪問者4351人のうち3836人(約88%)の検査を終えた状態だ。第2の富川物流センター事態が懸念された「高揚クーパン物流センター」では、勤務者486人全員が陰性判定を受けた。

    とは言え、クーパン物流センターで作業者が使用する安全帽やノートパソコン、キーボード、マウスなどの事務用品からコロナ19ウイルスが検出され、防疫当局の追跡前に感染患者はすでに地域社会に潜伏している危険性は依然としており、防疫当局は緊張の紐をゆるめずにいる。鄭銀敬(チョン・ウンギョン)中央防疫対策本部長は「これは複数の人が使う公共物を介してウイルスが伝播した可能性を物語るもので、宅配便による感染の危険性とは考えにくい」とした。

    政府は物流センターに発するさらなる集団感染を防ぐために、全数調査に突入することにした。 6月1日まで、現在は閉鎖された3ヶ所を除く全国32ヶ所の物流センターに対する関係部処・地方自治団体の合同で全数点検するという計画だ。

    このようななかで、不動産仲介業者や塾講師、飲食店、居酒屋、保険会社などの、感染経路を知ることができない患者が首都圏で散発的に発生するなど、コロナ19感染の媒介が引き続いて拡散する様相を見せている。

    仁川では前日に確定判定を受けた不動産仲介業者(57・女性)によって夫と娘、義理の妹が二次感染したし、この女性仲介業者の同僚と娘も確定判定を受けて仁川医療院に移送された。特に職場の同僚の娘(23)は仁川のペクソク小学校の教師であることから、ペクソク小学校と校内に併設された幼稚園への登校が中止された。

    延壽区に住む8歳と12歳の兄弟もコロナ19に感染した。これらの感染者は19日に陽性判定を受けた学習指導教師(46・女性)から、去る15日に授業を受けた。学習指導教師は身分と動線をかくしてコロナ拡散の端緒を提供した、仁川の塾講師に関連する感染者だ。この教師は塾講師の教え子が訪問した仁川市彌鄒忽区(みちゅほるぐ)のトップコインカラオケに、父とともに行ってきたところ陽性判定を受けた高校3年の息子と接触したために陽性判定を受けたものだ。

    江原道・鉄原(ちょろん)の軍部隊で服務中のある兵士も、実家のある仁川で休暇を過ごしたが部隊に復帰して服務中の27日に発熱の症状が確認され、コロナの確定判定を受けた。両親がともに陽性判定を受けたこの兵士は、仁川からバスを利用して部隊に復帰したことが分かった。この兵士の感染経路は「塾講師→受講生→コインカラオケ→富川トルヂャンチ→サウナ→両親」と推定される。

    仁川市はこの日、コロナ19の累積患者が200人を突破するやいなや、前日に政府が発表した首都圏防疫強化措置以上の防疫対策をうち出した。 6月14日まで図書館、公演会場、研修院、仁川大公園などの公共施設の運営を全面中断した。

    ソウル市の永登浦区でも汝矣島洞のホンウビルに入居している塾に所属する講師(仁川市桂陽区居住)が27日に確定判定を受けたが、その後この塾の受講生2人が追加で陽性判定を受けた。受講生は塾講師と接触して感染したと推定される。現在、ホンウビル内に入居した学習塾とスタディカフェそして読書室は閉鎖された状態だ。

    「梨泰院クラブ」発のN次感染事例も着実に増えている。梨泰院クラブの第4次感染者であるソウル市城東区の飲食店「イルウオリ」の従業員が確定された後、この日までにこの一帯で5~7次感染者が前日に比べて2人増え、計23名になった。一方、「九老コールセンター集団感染」の悪夢を思い出させたソウル市中区の「KB生命保険電話営業店」に関連する感染は現在までに計8人で、この日は追加での感染事例は現れなかった。
  • 毎日経済_チ・ホング記者/チョン・スルギ記者/チェ・ヒョンジェ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-05-29 19:46:18