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KTとLGユープラスが「意気投合」…VRコンテンツ対等交換


    具鉉謨(ク・ヒョンモ、写真・左)KT代表と河炫會(ハ・ヒョンフェ、写真・右)LGユープラス副会長は、第5世代(5G)のバーチャルリアリティ(VR)コンテンツを対等で交換する「太っ腹の決定」を下した。 5Gの顧客を誘致するために熾烈な競争を繰り広げるキャリアどうしが、コンテンツの共有という異例の実験に乗り出したわけだ。今回の戦略的協力を契機に、VR市場が活性化されるかが注目される。

    2日の通信業界によると今月、KTとLGユープラスは早ければ各社のVRコンテンツを互いに共有してサービスを提供する。

    両社は「コロナ19」によるアンタクト(非対面)の基調に合わせて、スポーツ・レジャー・ヘルス関連の人気VRコンテンツを対等交換することにした。これにより、KTの顧客はLGユープラスのVRコンテンツを、LGテレコムの顧客はKTのVR映像を、アプリとヘッドセットを通じて表示することができることになる。

    両社は相乗効果を出すために版権問題がなく、重ならないVRコンテンツを中心に選別している。初の試みであるだけに、対等交換の規模は50~100本になると予想される。 KTとLGユープラスはそれぞれスポーツ・レジャー・ヘルス分野のVRコンテンツを数百本ずつ保有している。今後はKポップアイドルなどの分野を拡大したり、有名な知的財産権(IP)を活用してVRコンテンツを共同開発することも検討している。

    昨年までキャリア間の5Gコンテンツ同盟は想像しにくかった。国内通信3社は世界初で5G商用化を開始して、激しい加入者誘致をくり広げながら、5G時代の「キラーコンテンツ」で差別化されたVRを前面に打ち出した。これにより、通信会社は各社とも5G加入者に限ってVRコンテンツを独占的に提供してきた。しかしVR市場の成長は予想よりも遅いが、コロナ19の余波でVRコンテンツが注目され始めた。政府も「デジタルニューディール」で5Gコンテンツの育成に乗り出すやいなや、VR産業のパイを大きくするためにKTとLGユープラスが「ひとつの船」に乗ることにしたと思われる。このような破格的な決定は、ク代表とハ副会長の交感のもとに行われたものと伝えられた。

    通信業界の関係者は、「国内VR産業の生態系を造成するための協力」だとし、「5Gユーザーが楽しめるVRコンテンツが事実上は2倍以上に増える効果も期待される」と述べた。

    VRはLGユープラスとKTのリーダーたちが注目する事業だ。 LGユープラスはキャリアとしては異例的に、大部分のVRコンテンツを直接開発している。映画・公演・スポーツ・ゲーム・ウェブトゥーンなどの高品質3D VRコンテンツだけでも2000本を超える。特に世界的に累積観客数を2億人以上も集めた公演『太陽のサーカス』と定番の幼児書籍の『Why?』シリーズなどの人気の知的著作権をVRで独占製作し、大きな人気を得ている。 LGユープラスは国内通信社では初で中国や日本など、外国のVRコンテンツとソリューションを輸出する快挙も獲得した。ハ副会長は「VR市場をリードする」とし、5Gコンテンツと有・無線複合技術の開発に5年間で2兆6000億ウォンの投資計画を出した。

    ク代表は昨年、メディア&カスタマ部門長を引き受けた時に、KTのVRプラットフォームである「スーパーVR」のローンチを陣頭指揮した。 KTは自社のインターネットTV(IPTV)である「オーレtv」をスーパーVRに入れたことに続き、国内外のスタートアップ100社と共同でVRコンテンツ1万編を確保した。 KTはVRヘッドセットを介してコンテンツを提供してきたが、事業を育てるために去る4月にVRアプリを出荷した。

    KTとLGユープラスは新規サービスの開始などのためにコラボレーションを強化してきた。両社は音源サービスプラットフォームである「ジニーミュージック」を誕生させた。LGユープラスは2017年3月にKTの音楽サービス子会社であるKTミュージックに投資して、3大株主として参加している。またKTとLGユープラスは同年、各社のモバイルナビゲーションを統合して「ワンナビ(ONE NAVI)」アプリを出荷した。

    今回のVRコンテンツの交換は各社の5G主力事業という点で意味が大きいという評価が出ている。通信業界の関係者は、「5G VR市場は世界的に胎動期であって、いまから準備すれば韓国がグローバルな競争力を備えることができる」とし、「両社間のビジネスモデルが構築されると、VRコラボレーション関係はさらに強固になるだろう」と説明した。
  • 毎日経済_イム・ヨンシン記者/イ・ヨンイク記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2020-08-03 14:34:03