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【韓国コラム】開天節に対する断想

  • 史上に例を見ない「非対面名節」を過ごす今年の秋夕(チュソク、旧盆)連休の端に開天節(ケチョンジョル、韓国の毛困苦記念日)が含まれている。

    開天節
    この雄大な名前の日に新型コロナウイルスの防疫が大切だと言われても、現政権の退陣に全身を燃やすという保守団体が集会を予告している。「阻止するなら地獄に行ってでも大声で叫ぶ」と言っている。

    そのような声は、必ずしも10月3日でなくても新型コロナウイルスが静かになったあと、他の祝日にしてもいいのではないかという問いに必ず開天節でなければならないと対抗する。天が開かれた日、開かれた天に向かって大声で叫べば詰まっていたところが解消されるようだ。

    厳密に言えば 開天節である10月3日は韓国の建国記念日でも、韓国で最初に開国した古朝鮮建国日でもない。檀君(タングン)を崇拝する大倧教の記念日にちなんだ日だ。

    大倧教の経典である三一神誥に「神様が甲子年10月3日、太白山(テベクサン)に降臨して125年間教化時代を過ごし、戊辰年10月3日から治化を始めた」と記されており、この文章を根拠に記念日とした。

    大倧教が創教される前は韓国の北側の一部地域に民間信仰があったが、10月3日を特に檀君と結んでは考えなかった。

    大倧教で10月3日を記念日にしてから民間に伝わった。1909年11月21日付の皇城新聞には、こんな文章も掲載された。

    「この頃、羅喆が今月15日、旧暦10月3日に聖祖開極節を行ったので、一般大衆もこの日を記念祭にしよう。ある人はこの日を信じられないと言うが意味のない言葉だ。我々が先祖に祭祀を行うが誕生日や命日に祭祀を行うのは昔の礼法ではなく、吉日を祝うのが正しい礼法である。したがって韓国の建国始祖を祭る日も五穀が実る良い時期の旧暦10月3日に決めるのは礼儀にかなっている」

    大韓民国政府が樹立された後、開天節の日付は修正された。旧暦10月3日を新暦*に変えたのだ。 そのせいで10月に公休日が多すぎるという理由でハングルの日(10月9日)がしばらく公休日リストから抜けていた。

    * 開天節の歌2番目の歌詞に「この日が10月サンダル(上月)の3日だから…」という部分があるが、陽暦10月はこの部分と合わない。サンダルは旧暦10月を指す言葉だ。

    さらに1975年まで10月24日も国連記念日として法定休日に指定されていた。

    かつてはキリスト教の一部の勢力が、10月3日は少数宗教である大倧教の記念日だから、祝日から外すべきだと声を荒げたりもした。この日が建国記念日かどうかについても物議を醸したことがある。

    そのため、保守団体が対政府デモを「天が開かれた日」に行うと言い張る必要はないという考えが浮かぶ。

    もしかすると旧暦10月3日(11月7日)に日にちを変えてみるのはどうかと思う。ちょうどその日が「殉国先烈の日」だったので、声を高める名分にもなるのでは?
  • Lim, Chul | 入力 2020-10-01 00:00:00