記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
コラム > オピニオン

【韓国コラム】我是他非

  • 政治家と詐欺師、そして浮気者の共通点は?
    面の皮が厚いということだ。

    女を誘惑するのに長けている男たちが好んで使う「10回切って倒れない木はない」という言葉があるが、9回も断られながらも面の皮が厚いため、また誘うのだ。ウソであることを承知の上で「これはいいものだと思って、大金をもうける機会を逃すな」と白々しく言う詐欺師の顔には、脂が乗っている。

    政治家の面の皮も他の人とは比べられないほど厚みがある。自分の過去の行いをきれいに忘れて支持者が聞くと喜ぶ甘い言葉だけ吐き出す。少し暴いただけで自分には欠点が山ほどあるのに、小さな他人の欠点を暴くために一日24時間も足りないほどだ。

    最近は、面の皮コンテストに主流メディアも加わったようで本当に残念だ。

    これを表現した四字成語が厚顔無恥だ。

    残念ながら、厚顔無恥は教授たちが選んだ「2020四字熟語」の1位にはならなかった。
    1位の栄誉を抱いた四字熟語は我是他非*だ。

    「私は正しくて君は間違っている」
    そうではないことが分かるような知性を備えた政治家たちが、このような行動をしているため、面の皮が厚いという反証でもある。
    「我是他非」という言葉の中に「私がすればロマンス、他人がすれば不倫」というニュアンスもある。 私が以前にした言葉や行動は、時宜に適する処置だったという理屈に基づいている。

    2001年から教授たちが毎年、社会を反映する言葉として選んだ四字熟語に肯定的な言葉がいつあったか覚えていない。

    2001年には五里霧中、2002年には離合集散、2003年には右往左往、2014年には
    指鹿為馬、そして2017年には破邪顕正がその年を代表する四字熟語に選ばれた。

    昨年の四字熟語は共命之鳥だった。

    共命之鳥とは、仏教の経典に登場する2つの頭を持つ鳥のことで、2つの頭が優れているため争うと共に死ぬという意味が込められている。

    万里を上がり雲を下に青空を飛ぶ鳳の至高や高慢さは備えていなくても、他人には寛大で自分には厳格に判断しようと努力した朝鮮時代のソンビ(有徳儒者)の「寬人嚴己(他人に寛大で自分に厳しい)」 の姿勢を真似でもしてほしいものだ。

    確かにその時も、田舎のソンビたちくらいが寬人嚴己の生活態度を示し、政敵を追い払うために忙しい官吏たちや権力者たちの行動は今と同じだった。

    *故事や儒教の経典などから出た四字熟語ではなく新造語に近い。
  • Lim, Chul | 入力 2020-12-23 00:00:00