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SKネクシリス、ボルネオにバッテリー用銅箔工場を建設


    SKCの電気自動車用バッテリーの銅箔製造子会社であるSKネクシリス(SK Nexilis)の、初の海外生産拠点がマレーシアに指名された。世界的に急増する電気自動車用バッテリーの需要に応えるため、国内をこえて海外にまで生産工場を拡大することはもちろん、グローバルな市場攻略に速度を出すための動きだ。 SKネクシリスのマレーシア工場は、業界初のRE100(Renewable Energy 100%/再生可能エネルギー100%を使用)も導入する。

    26日、SKネクシリスは理事会を開いて初の海外生産拠点として、マレーシアのボルネオ島サバ州コタキナバル市のKKIP公団に決定したと発表した。 SKネクシリスはここに約6500億ウォンを投資して、年間4.4万トンを生産する工場を建設する。今年の上半期に着工し、2023年に商業生産することが目標だ。完成後のSKネクシリスの生産能力は、いまの3倍の水準である10万トン規模となる。

    銅箔(Copper foil)は薄い銅膜であり、電気自動車用バッテリー(リチウムイオン電池)の陰極に使われる重要な材料だ。銅箔は陰極活物質を満たすために使われるため、薄くすればするほどより多くの活物質を満たすことができ、バッテリーの高容量化を可能にする。 SNEリサーチによると、電気自動車市場は2025年まで年平均41%成長すると予想され、銅箔も年平均で40%前後の成長が予告される。

    2019年1月にSKネクシルレス(旧KCFT)を1兆2000億ウォンで買収したSKCは、2年めに初の海外生産工場の建設で銅箔事業に速度を出している。SKグループ全体からみると、SKイノベーションはバッテリーで、SKCは銅箔で、電気自動車用バッテリー事業を強化している。 SKが今回初の海外工場としてマレーシアを指名した背景には、エネルギー・物流インフラなどが考慮された。

    マレーシアは銅箔の製造に重要な電力供給面で有利だ。銅箔はチタンのドラムに銅を電着させて作るため、製造には大規模な電力が必要だ。マレーシア工場は業界初で使用電力を100%再生可能エネルギーで使用し、RE100を完全に履行することになる。環境・透明・責任経営(ESG)を強化すると同時に、RE100を望むグローバルな大手顧客の要求に先制的に対応するものだ。 SKCなどのSKグループ6社は最近、国内で初めてRE100の会員として名前を上げてRE100を推進している。

    ボルネオ島の北部にあるコタキナバルはサバ州の中心地で、電力コストが最も低く、かつ供給が安定している。さらに輸出に必要な港と大規模な国際空港があり、ガス・水道などのインフラも優れている。物流面ではバッテリー工場が集中している中国などと近いということも利点だ。工場用地は井邑(チョンウプ)工場の3倍の規模である40万平方メートルで、将来の拡張可能性も大きい。現在、SKネクシリスは全羅北道井邑市に銅箔工場を置いている。 第1~4工場に続き、現在は5~6工場を建設中だ。 5~6工場はそれぞれ今年の上・下半期に商業生産に突入する。

    SKネクシリスはマレーシアの工場に自動化設備を導入する予定だ。すでにSKネクシリスは第4工場に無人搬送車とロボットなどを導入し、設備を改善して生産性を高めた。 SKネクシリスは4工場運営の経験を5・6工場に取り入れた。 SKCはこのようなスマート工場の能力をマレーシアの工場に実現し、世界最高の銅箔生産設備を構築するという目標だ。

    SKネクシリスはマレーシアとヨーロッパおよび米国の各地域を対象とした、後続の投資も検討している。 SKネクシリスは追加投資によって生産能力を2025年までに5倍以上に拡大する計画だ。

    キム・ヨンテSKネクシリス代表は、「マレーシアへの進出でコスト競争力を確保し、RE100の履行などでESG経営を強化する一方、追加投資でグローバルな展開を加速する」と語った。
  • 毎日経済_イ・ユンジェ記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2021-01-26 21:05:20