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大学生の学資金融資の延滞率に赤信号…「単位低い学生は制限?」


就職難が加重するにつれて、適時に返済できない学資金融資の規模が急増し、対策が急がれるという声が高まっている。延滞者が3年間で60%増えるなど、不良債権につながる懸念が高まっているためだ。

これにより一部では今後、学資金融資の延滞率が高い大学や聖職者の養成などの特殊な目的の大学、学業の成績が低い学生のための融資を制限しなければならないという主張が提起されている。韓国金融研究院のカン・ジョンマン選任研究委員は12日、「学資金融資制度の問題点と改善方向」の報告書で、「学資金融資制度の放漫運営による過度の不良債権の発生を抑制するための改善策が必要だ」と提言した。

学資金融資には、韓国奨学財団の一般返済学資金融資、トゥントゥン(安心)学資金融資などがある。

トゥントゥン学資金融資は、所得が7分位以下の低所得層の大学生を対象とする。学資金を借りた学生が大学を卒業しても、年間所得が一定水準を超えなければ返済を猶予する恩恵を与えている。学資金融資はトゥントゥン学資金の増加で2010年以降、急速な成長を見せている。

2010年に3兆7000億ウォンだった学資金の融資残高は、2014年には10兆7000億ウォンと2.9倍、債務者の数は70万人から152万人へと2.2倍に増えた。同期間にトゥントゥン学資金融資の債務者の数は5倍、融資残高は7倍に増加した。

しかし、報告書は「学資金融資の返済実績が非常に低調だ」とし「これからかなりの不良債権と、これによる政府の財政負担が懸念される」と指摘した。学資金融資の元本と利息を6カ月以上延滞した債務不履行者が、2010年末に2万6000人余りから2013年末の4万1000人余りへと、3年の間で60%近く急増したということだ。また、2010年度から2013年度までの4年間、大学を卒業したトゥントゥン学資金融資の債務者のうち、返済を開始した債務者の割合は昨年末基準で68.3%水準にとどまったという報告書を明らかにした。報告書は「債務者の就業率と所得水準が改善されない限り、トゥントゥン学資金融資の返済率の改善可能性は低いだろう」と予想した。

先立って政府は昨年、学資金融資金の30〜50%を減免して残りの融資金を最長10年までの分割返済するか、最長3年まで返済を猶予する債務調整を実施した。しかし、報告書は「このような猶予措置は一時凌ぎに過ぎず、長期的な学資金融資の不良債権の拡大と債務不履行者の増加を根本的に防止出来ないだろう」と指摘した。

報告書は「トゥントゥン学資金融資が経営状況が堅実ではない大学の財政支援に乱用されないよう、支援対象の大学を制限し、学資金融資の延滞率が高い大学にトゥントゥン学資金融資の支援を制限しなければならない」と強調した。また、「学業成績が低い学生のための財政支援や聖職者などの特殊な目的の大学に対する学資金融資の制限も検討しなければならない」と付け加えた。
  • 毎経ドットコム_リュ・ヨンサン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-05-12 16:07:44




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