トップ > 数字経済 > 企業 > みにくいアヒルの子だったサムスン精密、今年は黒字に

みにくいアヒルの子だったサムスン精密、今年は黒字に


  • みにくいアヒルの子だったサムスン精密、今年は黒字に
  • < サムスン精密化学の営業利益推移 >

これまで2年のあいだ営業赤字を記録して、グループ内で「みにくいアヒルの子」扱いを受けたサムスン精密化学(代表ソンインフイ)は、今年は黒字に転じる見込みだ。

業界によると6日、サムスン精密化学は2013年の203億ウォンと昨年の243億ウォンなど、2年連続で営業赤字を出したが、第2四半期の実績が反騰に成功したことに続き、下半期にも主力製品の世界市場での販売が拡大され、3年ぶりに黒字に切り替わる可能性が高まった。サムスン精密化学は第1四半期に88億ウォンの営業赤字を出したが、第2四半期には90億ウォンの黒字を記録した。

下半期に入ってから塩素やセルロースなどの主力製品の販売が回復し、蔚山工場の稼働率は80%台に上昇した。また、就任4年目を迎えるソン・イニ社長の主導で進めてきた構造調整プロジェクトが効果をあらわし、財務構造も安定を取り戻したという評価が出ている。サムスン精密化学の関係者は、「第1四半期に蔚山工場の定期保守に伴う費用が発生して営業赤字を記録したが、昨年の第4四半期以降の主要製品の販売が増え続け、今年の年間実績では3年ぶりに営業利益黒字を出すことができるだろう」と予想した。

サムスン精密化学は、会社の母胎だった尿素肥料事業を中断したことに続き、LCP(コネクタ用レジン)とBTP(セラミックコンデンサ用パウダー)などの限界事業を相次いで整理するなど、2011年にソン社長が就任した後は果敢な構造調整を続けてきた。また、2013年に始まった業種不況にもかかわらず、建築用セメントの増粘剤であるメセルロス設備を60%以上増設するなど、キャッシュカウ事業分野は大規模な先行投資を惜しまなかった。

同時に、昨年4月に塗料合弁会社(PPG・SSC社)の株式(20%)の売却、今年4月のサムスン総合化学の株式(3.15%)の売却、6月には米国の半導体用ウエハ会社(SSL社)の株式(17.3%)売却などを通じて、順借入金規模を第2四半期末現在で22.2%まで低下させるなど、安定した財務構造を備えることにも成功した。サムスン精密化学は昨年末、サムスン・ハンファグループのビッグディールのとき売却されたサムスントータル、サムスン総合化学とは異なり、化学系列会社であるにもかかわらずサムスングループに残ったが、最近では英国系ヘッジファンドのヘルメスが株式5%以上を買い入れたと明らかにして注目を受けたこともある。
  • 毎日経済_チェ・スファン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-08-07 16:07:06




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア