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知っている人だけ知っているダブルブレステッドジャケットの威厳

男性のスーツ…変化による日常のバタフライ効果 

  • 知っている人だけ知っているダブルブレステッドジャケットの威厳
今年会った男性の中でダブルブレステッドのジャケットを着ている人が何人いただろうか。ファッション業界の従事者でない限り、10人もいなかっただろう。むしろテレビや映画の中の重厚感のある主人公たちの姿がもっと見慣れているはずだ。

多くの韓国の男性たちはスーツであれ、ジャケットであれシングル(シングルブレステッド)のジャケットを好んで着る。これは、韓国の男性だけの特徴ではない。服飾の強国である欧州でもスーツの中でダブル(ダブルブレステッド)の割合はシングルより著しく低く、マーケット規模が大きい米国は完全にシングルだけを好んだりもする。みんなダブルは特別なアイテムとして認識している。

なぜ男性たちはダブルよりシングルを好むのだろうか。

実用的な理由もあるだろうが、多くのスーツブランドで購買者が選択できるオプションとしてシングルを前面に出すことも大きな理由の一つだ。一言でダブルを買いたくても買うことができる選択の幅が極めて狭いのだ。希少性のためかもしれないが、大韓民国でダブルスーツを着た男性は、魅力が極大化されたりもする。

ダブルは服に染み込む時間の流れが非常に緩やかに感じられる。あまりデザインに大きな変化がないことがメンズウェアの特徴だが、それでもシングルはボタンの数やラペルの広さ、あるいはゴージラインの高さなどのようなディテールの変化を通じて時代別に流行が流れている。別の面から見ると、クラシックという大きな範囲内でデザイナーの創意性が発揮される余地が高いアイテムだ。

一方、ダブルの場合、すごく昔に父親が着用していたモデルを今また取り出して着ても大きな問題がないほど一貫したデザインの姿であり構成されているディテールや着用の際、守るべきルールにも変化の幅が大きくない。具体的にダブルはシングルより生地の割合が、約10%多く、ラペルの広さと角度の大きさがシングルに比べて大きい。このような理由でダブルはシングルより壮大で厳粛、重いイメージを作るのに最適だ。そんな理由で権威を持っていて、時には意図的に見せようと努力する会社の幹部クラスがダブルジャケットまたはスーツを好んで着る。

ファッションアイテムとして、ダブルは長く着て大切にできる長所がある。時間を超える価値を志向する文化がクラシック服飾の核心なら、ダブルは本質にとても近い。もしダブルを初めて試みると決めたなら、必ず濃いネイビーにホワイト・ストライプが入ったシンプルな素材を選択すること。ダブルはシングルに比べてブイゾーンが狭くて高いため、選択できるシャツとタイの組合せが制限的なので、あまりにもお洒落をするような素材は、後に鶏肋になる可能性が高い。そしてダブルスーツを着るつもりなら、当分の間はそのスーツをよく利用することだ。自分だけのスタイルを作るのにダブルは多少時間がかかるからだ。

確かにシングルに比べてダブルはジャケットであれ、スーツであれ、着た瞬間に心の姿勢を変える魔法のアイテムだ。着用者の身体に緊張感を吹き込んで、身なり全体に覚悟のようなものを感じることができるように作ってくれる。人が主体ではなく服が主体となって雰囲気を出すという意味を最もよく示す事例だ。一見、新年をスタートする心と相通じたりする。

2015年、あなたのワードローブにダブルブレステッドジャケットの場所を作ってみるのはどうだろうか。
  • 毎日経済_サムデータベースブラザーズ=パク・セム代表 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-01-02 13:40:33




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