トップ > コリアナウ > 政治 > 熾烈な米国と中国、そして日本の外交戰…韓国は突破口探すべき
△写真=チェ・ユンヒ（左）とマーティン・デンプシー、二人の韓・米両国の合同参謀議長が27日、ソウル龍山（ヨンサン）の合同参謀本部で会談し、防衛態勢の強化案、韓・米同盟の未来などについて議論した。サードの韓半島配置と関連した言及はなかったと国防部は伝えた。 [キム・ジェフン記者]
「韓国外交が見えない。周辺国の外交攻勢に注視するという反応だけを見せることから『注視外交』という言葉まで出てくる」（チェ・ガン アサン政策研究院副院長)。
米国・中国・日本が高高度ミサイル防衛システム「サード（THAAD）」、アジアインフラ投資銀行（AIIB）、日本の安倍首相の米国上下院のスピーチでそれぞれ実益を具体化している中で、韓国もまたこの間の守勢外交から脱し、積極的な「実利外交」を展開しなければならないという注文が殺到している。
◆ 米、安部初の議会演説を公式に
米議会は26日（現地時間）、日本の安倍晋三首相の来月29日の米上下院合同演説を許容した。これにより、安倍首相は日本の首相としては54年ぶりに議会演説、特に初めての上下院合同演説を行う「栄誉」を得ることになった。
ジョン・ベイナー米下院議長はこの日、「米国と日本の同盟関係が強化される中で、安倍首相の米国議会訪問をたいへん楽しみにしている」と明らかにした。
米国は第2次世界大戦後、韓国をはじめ108人の外国首脳に上下院合同演説の機会を与えたが、日本には機会を与えなかった。第2次大戦当時、米国を攻撃していた戦犯国だという点で、周辺国との「歴史」の葛藤が解消されていなかったからだ。ジョージ・W・ブッシュ大統領時代の2006年には、当時の小泉純一郎首相の上下院合同演説がほぼ成立段階まで行ったが、小泉首相の靖国神社参拝が問題になり、最終的に霧散したこともある。
◆ 政府、日本は過去史の真正性を示さなければ
韓国政府は安倍首相が米議会演説で、「過去の歴史に対する真正な省察を示さなければならない」という立場だ。
安倍首相が昨年7月に豪・キャンベラで演説したときのように、訪問先にのみ謝罪して、アジア周辺国への侵略の事実自体に言及しない場合、韓国・中国などとの関係がむしろ悪化するきっかけになりうる。
ワシントンの外交筋では、安倍首相が今回の演説で、第2次大戦当時の日本軍の犯罪行為に対して包括的な謝罪の意を明らかにすると予想している。日本軍慰安婦問題にも言及する可能性もある。
米国の上院軍事委員長を務めているジョン・マケイン上院議員（共和・アリゾナ州）は26日（現地時間）、韓国と日本の関係改善を注文して乗り出した。マケイン上院議員は「漸増する中国の脅威を考慮すれば、韓・日両国の緊密な協力がみんなに利益になる」と主張した。
マケイン上院議員は特に、「慰安婦問題と両国の悪化した関係を解決しなければならない」とし、「私は両側の人士に会うたびに、お互いに向き合ってこの問題を解決しようと要請してきている」と付け加えた。また、「私は安倍首相の熱烈な支持者」だとし、「日本との戦略的パートナーシップと、日・米両国の間で行われているすぐれた軍事協力に対して非常に満足している」と述べた。
◆ サード、中国との外交葛藤の可能性
安倍首相の米議会演説が公式に決まり、韓国のAIIB加入も決定され、「サード」は韓国外交が直面した最大の難題として残された。韓・米両国はまだサード問題をめぐっての公式協議はないという立場だが、北朝鮮の脅威に備えるという安全保障的な観点から、サードの配置の必要性に対するコンセンサスが高まっている。
とは言え、中国とロシアが「サード」の韓半島配置に強く反発しており、今後は外交対立が本格化するとの見方が出ている。政府は中国の「サード反対」に対して、「周辺国がわが国の安全保障政策に影響力を行使しようとはならない」とし、「国家安全保障の利益を考慮して、わが国の主導で判断して決定する」という立場を明らかにした状態だ。中国がサードを通じて韓・米・日の三角安保協力体制を揺らそうとし、北朝鮮も「先制攻撃用」だとしてサード配置に反発しており、サードの葛藤は深刻化する場合、ややもすると「韓・米・日」対「北・中・露」の対立戦線が形成される可能性もある。
熾烈な米国と中国、そして日本の外交戰…韓国は突破口探すべき
「韓国外交が見えない。周辺国の外交攻勢に注視するという反応だけを見せることから『注視外交』という言葉まで出てくる」（チェ・ガン アサン政策研究院副院長)。
米国・中国・日本が高高度ミサイル防衛システム「サード（THAAD）」、アジアインフラ投資銀行（AIIB）、日本の安倍首相の米国上下院のスピーチでそれぞれ実益を具体化している中で、韓国もまたこの間の守勢外交から脱し、積極的な「実利外交」を展開しなければならないという注文が殺到している。
◆ 米、安部初の議会演説を公式に
米議会は26日（現地時間）、日本の安倍晋三首相の来月29日の米上下院合同演説を許容した。これにより、安倍首相は日本の首相としては54年ぶりに議会演説、特に初めての上下院合同演説を行う「栄誉」を得ることになった。
ジョン・ベイナー米下院議長はこの日、「米国と日本の同盟関係が強化される中で、安倍首相の米国議会訪問をたいへん楽しみにしている」と明らかにした。
米国は第2次世界大戦後、韓国をはじめ108人の外国首脳に上下院合同演説の機会を与えたが、日本には機会を与えなかった。第2次大戦当時、米国を攻撃していた戦犯国だという点で、周辺国との「歴史」の葛藤が解消されていなかったからだ。ジョージ・W・ブッシュ大統領時代の2006年には、当時の小泉純一郎首相の上下院合同演説がほぼ成立段階まで行ったが、小泉首相の靖国神社参拝が問題になり、最終的に霧散したこともある。
< 韓・米・中・日の外交方程式 >
韓国政府は安倍首相が米議会演説で、「過去の歴史に対する真正な省察を示さなければならない」という立場だ。
安倍首相が昨年7月に豪・キャンベラで演説したときのように、訪問先にのみ謝罪して、アジア周辺国への侵略の事実自体に言及しない場合、韓国・中国などとの関係がむしろ悪化するきっかけになりうる。
ワシントンの外交筋では、安倍首相が今回の演説で、第2次大戦当時の日本軍の犯罪行為に対して包括的な謝罪の意を明らかにすると予想している。日本軍慰安婦問題にも言及する可能性もある。
米国の上院軍事委員長を務めているジョン・マケイン上院議員（共和・アリゾナ州）は26日（現地時間）、韓国と日本の関係改善を注文して乗り出した。マケイン上院議員は「漸増する中国の脅威を考慮すれば、韓・日両国の緊密な協力がみんなに利益になる」と主張した。
マケイン上院議員は特に、「慰安婦問題と両国の悪化した関係を解決しなければならない」とし、「私は両側の人士に会うたびに、お互いに向き合ってこの問題を解決しようと要請してきている」と付け加えた。また、「私は安倍首相の熱烈な支持者」だとし、「日本との戦略的パートナーシップと、日・米両国の間で行われているすぐれた軍事協力に対して非常に満足している」と述べた。
◆ サード、中国との外交葛藤の可能性
安倍首相の米議会演説が公式に決まり、韓国のAIIB加入も決定され、「サード」は韓国外交が直面した最大の難題として残された。韓・米両国はまだサード問題をめぐっての公式協議はないという立場だが、北朝鮮の脅威に備えるという安全保障的な観点から、サードの配置の必要性に対するコンセンサスが高まっている。
とは言え、中国とロシアが「サード」の韓半島配置に強く反発しており、今後は外交対立が本格化するとの見方が出ている。政府は中国の「サード反対」に対して、「周辺国がわが国の安全保障政策に影響力を行使しようとはならない」とし、「国家安全保障の利益を考慮して、わが国の主導で判断して決定する」という立場を明らかにした状態だ。中国がサードを通じて韓・米・日の三角安保協力体制を揺らそうとし、北朝鮮も「先制攻撃用」だとしてサード配置に反発しており、サードの葛藤は深刻化する場合、ややもすると「韓・米・日」対「北・中・露」の対立戦線が形成される可能性もある。
- 毎日経済_ワシントン＝イ・ジヌ特派員／東京＝ファン・ヒョンギュ特派員／キム・ギジョン記者 | (C) mk.co.kr
- 入力 2015-03-27 15:45:06
