トップ > コリアナウ > スポーツ > 韓国と中国のピンポンカップルの息子アン・ビョンフン、初勝利

韓国と中国のピンポンカップルの息子アン・ビョンフン、初勝利


  • 韓国と中国のピンポンカップルの息子アン・ビョンフン、初勝利
1992年8月24日。韓国と中国は敵対的な関係を清算し、外交友好関係を結ぶ。しかしこれに先立って、韓国と中国の有名な「ピンポンスター」が家族という名前で一つになった。

主人公はまさに1988年のソウルオリンピック男子ダブルス銅メダルリストのアン・ジェヒョン(50)と、女子ダブルス銀メダルとシングル銅メダルを獲得したチャオ・ズミン(52、焦志敏/Jiao Zhimin)。

1985年から各種の国際大会で出会った彼らは、秘密の交際を続けて愛を育てた。当時の状況から見ると、実らないはずの愛だった。しかし二人は1989年、スウェーデンの韓国大使館に婚姻申告を行って世界を驚かせた。

そしてソウルで新婚生活を始めた彼らは、2年後の1991年9月17日に「韓・中ピンポンカップル2世」のアン・ビョンフンを胸に抱いて誰よりも喜んでいた。その日はソウルオリンピックが開かれて、正確に3年目の日だった。

韓国と中国の卓球エースのDNAをそのまま受け継いだ「韓・中2世」アン・ビョンフンは24年後、世界の男子ゴルフ界を驚かせて、ヨーロッパのプロゴルフ・メジャー大会で圧倒的な技量で優勝した。

アン・ビョンフンは24日(現地時間)、イングランドのサリー州バージニアウォーターのウェントワースクラブウエストコース(パー72・7302ヤード)で開かれたBMW PGA選手権の最終日に7アンダー65打を記録し、合計21アンダー267打の大会最多アンダー記録を立てて、生涯初勝利を収めた。

今年から「一人立ち」を決めた息子を残して、本業である「卓球界」に戻って代表コーチを務めているアン・ジェヒョン コーチは、電話インタビューで「昨日の試合をテレビで見て、私もびっくりした」と切り出した。

アン・ジェヒョン&チャオ・ズミンのカップルは、韓・中修交以前の冷戦を克服して一つになったが、今では韓国・中国・米国に分かれて過ごしている。ゴルフ選手を夢見る息子アン・ビョンフンのためだ。

アン・ジェヒョンは2005年12月、本格的に息子のゴルフ選手への夢をかなえるために米国に向かった。 「その時から妻は中国で事業を行って、私は息子と一緒にアメリカで過ごした」と振り返るアンジェヒョンは、「今は私が韓国に戻ってきて、家族全員が韓国・中国・米国に散在している」と笑った。 「それでも1年に5~6回、1~2か月程度は一緒にすごす」という言葉も忘れなかった。

アン・ジェヒョンは米国でゴルフをプレイする息子の、メンタルコーチや母親・父親の役割を一度に果たす必要があった。どの父親のように、息子のバックを担ぐのは基本だ。 2006年に大韓航空の監督職を降りて、「ゴルフダディー」の道に入ったアン・ジェヒョンに、最も難しかったのは「父と息子」の関係だった。実際に、より苦労したのは父のアン・ジェヒョン コーチだ。

「監督やコーチをするときは、選手らは私を先生と確かに分かっているので言葉にしたがう。しかし、息子にとって私のことばは小言にしか聞こえなかった。たまに冷静さを失い、腹を立てた」。

それでも気持ちの良いことは、やはり息子の成績がよい時だ。アン・ジェヒョンは2009年にUSアマチュア選手権の最年少優勝(17歳11ヶ月)に、昨年は2部ツアーであるロレックストロフィーを獲得するなど、爽快な勝利の瞬間を息子と一緒に味わった。

アン・ジェヒョンは息子のビョンフンに対して、「体が大きくて卓球には合わなかったが、母親と父親の技や感覚は譲り受けたようだ」とし、「しかし、より大きなものは勝負欲だ。母親と父親の勝負欲を一度に持って生まれたのか、あまりにも強かった。だから感情調整をできない時が多くて、その部分を調整することができるように最も集中した」と振り返った。

2007年から8年間、息子のキャディーをしながら世話をしていたアン・ジェヒョンが、息子の「一人立ち」を決めたのは今年のことだ。激しい生存競争が繰り広げられる第1部ツアーでは、もはや自分が与えることができるものはないと感じている。

アン・ジェヒョンは、「ゴルフは私のメイン種目ではなく、知らないことが多かった」とし、「大会を一緒にツアーしながら、ビョンフンが『お父さんちょっと立っていて』『お父さん、ライン踏まないで』『お父さん、そっちに行くとダメ』など、私のために試合に集中できないことが感じられた。だから『私は抜けるのが助けることだと思った』と打ち明けた。

それでも「息子自慢」は欠かさないのが父親の心だ。 「今回の大会でチャンピオン組でも気後れせず冷静さを維持したのは、本当に驚くほどの変化だ。いまや安心して息子を応援できるようになった」。
  • 毎日経済_チョ・ヒョソン記者/写真=MBN | (C) mk.co.kr
  • 入力 2015-05-25 17:31:39




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア