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ホン・ミョンボとパク・チュヨンの劇的同行


2年前にも劇的だった。2年前はもっと瀬戸際だった。その瀬戸際でホン・ミョンボ監督はパク・チュヨン(朴主永)の手を握って脱出し、最終的にハッピーエンドを作り出した。そして2年が経った2014年、二人は再び劇的同行を準備している。

2012年、ロンドンオリンピックを控えていたホン・ミョンボ監督は当時、四面楚歌に追い込まれていたパク・チュヨンをワイルドカードとして握っていた。韓国社会で最も敏感な懸案「兵役逃れ」問題に結びついていたパク・チュヨンに向けられた世論は最悪だった。それでもホン・ミョンボ監督はあきらめなかった。内ではパク・チュヨンに手を差し伸べ、外に向けては説得した。そして、けっきょくホン・ミョンボ監督はパク・チュヨンの手を握って世界の前に立った。それが2012年6月13日だ。

  • ホン・ミョンボとパク・チュヨンの劇的同行
  • ホン・ミョンボ-パク・チュヨンの「劇的同行」が開封を目前にした局面だ。今回の同行の結末は色々な面で興味をそそる。写真=MKスポーツDB

ホン監督はパク・チュヨンと一緒に、全国民を対象に謝罪した。ホン・ミョンボ監督は、「私がこの場に出た理由は、監督としての哲学からだ。いくつかの所信の中で最も重要だと考えるのは、チームと選手のための監督になろうというものだ。選手がフィールドの内外で困ったとき、力になれなくてはならない。この場もまたチームのための場だとの判断で、臆面もなく出てきた」という立場を明らかにした。

ホン監督は続けて、「チュヨンは、この間韓国サッカーのために多くの役割を果たし、今後も多くの役割を果たさなくてはならない。そんなチュヨンをこのような困難な場に、一人にさせることが残念だった。側面からの力になりたかった」と理由を語る。パク・チュヨンのために、そしてロンドンオリンピックで成果を勝ち取るためのチームのために、必ず参加させければならないという強い泣訴であった。

結果的に、ホン・ミョンボ監督のドン・キホーテ精神は大成功に終わった。紆余曲折の末、ホン・ミョンボ号に乗船したパク・チュヨンは、大会の間ずっと不振だったが、日本との銅メダル決定戦で決勝ゴールを爆破させて、ものすごいドラマの最後を完成させた。これほど劇的なものはなかった。

ロンドンオリンピック以前にも、ホン・ミョンボ監督はパク・チュヨンを情熱的な招請でチームに合流させたことがあった。広州アジア大会の時だった。当時、パク・チュヨンはASモナコで良い活躍を見せていたし、モナコ球団はチームの看板攻撃手がアジア大会に出ることを好ましくないと考えた。最終エントリーにパク・チュヨンの名前をあげておいたホン・ミョンボ監督としては、大きな打撃だった。その時もあきらめなかった。ホン・ミョンボ監督は、直接ASモナコ団長に会って説得作業を進めたし、けっきょくパク・チュヨンと一緒に大会に臨んだ。その時もホン・ミョンボ号は銅メダルを首にかけた。

2年周期のホン・ミョンボ=パク・チュヨンの「劇的同行」があったわけだが、2014年も封切りを控えている局面だ。いったん、封切りのための最大の障害は除かれた。もしもパク・チュヨンがアーセナルを離れられなかったら、ホン・ミョンボ監督も手を出しにくかったはずだ。今まで重ね重ね「所属チームでの活躍が基本」という所信を自分で壊さなければならない、難しい決定を下さねばならなかった。しかし、パク・チュヨンが冬の移籍市場の閉場直前にワトフォードへレンタルを決定し、もつれた糸の糸口を見つけた。

ホン・ミョンボ監督と事前に交感があったのかは分からないが、もし全くパク・チュヨンの状況を知らずにいたなら、今回もたいへん劇的だ。もちろん、ワトフォード移籍が無条件に抜擢を保証しては困る。パク・チュヨン自らすばやく実戦感覚を引き上げなければならない課題が残った。しかし、代表チームのこれからの状況とかみ合って展望してみると、パク・チュヨンの復帰は既成事実として見るのが正しい。

キム・シヌク(金信旭)一人では前方に重量感が落ちるのが事実であり、パク・チソン(朴智星)が断固として「復帰の可能性は0%」と釘を刺した状況で、経験豊富な古参の存在も惜しい。もしパク・チュヨンがまともな体に復帰するなら、2つのアキレス腱をすべて解消できるカードであることは否めない。もちろん、国民的同意まで保証するのは難しい。少なからぬ努力が必要な状況だ。しかし、2年前にも正面突破を選択したが、いまあえて回り道を選択をするとは思えない。

けっきょくホン・ミョンボ=パク・チュヨンの「劇的同行」が、また封切りを控えている局面だ。いつのまにかパク・チュヨンも三十路に入る。次を保証するのは難しいという意だ。最後が悪ければ、先の2本の成功ドラマも色あせるかもしれない。もちろん、またハッピーエンドなら、ものすごい相性であることを認めざるを得ない。今回の同行の結末はいろいろと気になる。
  • MKスポーツ_イム・ソンイル記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2014-02-04 06:00:10




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